平成30年度 憲法記念日知事表彰 大阪府立大学女性研究者支援センターが受賞
更新日:2018年5月3日
このたび、大阪府立大学女性研究者支援センター(解説)が平成30年度「憲法記念日知事表彰」を受賞しました。
憲法記念日知事表彰は、府政の振興に顕著な功績のあった個人若しくは団体を表彰するために、大阪府により設けられた表彰制度です。今回、本学の女性研究者支援センターは、大阪府における男女共同参画社会づくりに関する活動を行う模範となるべき団体であると認められ、受賞することとなりました。
なお表彰式は大阪国際会議場にて5月7日(月)に行われました。
受賞対象となった事業概要
女性研究者の増加
女性研究者のスキルアップのための外部資金獲得セミナーや英語論文作成セミナーの開催、教員における女性比率向上のため全学の研究科長および機構長に対するヒアリングを実施。加えて、平成28年度~29年度は女性限定公募も6件行った。その結果、平成28年度の新規採用における女性割合は47%となり、平成29年の女性研究者比率は18.7%と、大阪府内の国公立の総合大学の中でトップとなった。
また、女性研究者が上位職に就くために必要なスキルの獲得支援や、研究時間を確保するための支援(研究支援員の派遣)など個別のニーズに必要な支援を実施し、教授における女性比率が平成22年度11.4%だったのに対し、平成28年度は15.4%となった。
理系女子大学院生チームIRISの育成
理系女子大学院生チームIRIS(アイリス、以下「IRIS」)を大学の公的な活動として組織化。IRISは平成23年度より活動を開始し、第7期生(平成29年度)は4研究科(工学・生命環境科学・理学系・人間社会システム科学)から応募した40名が大阪府立大学学長の任命を受けて活動している。これまでにIRIS-OGからは、大学教員2名をはじめ、研究所や企業の研究員も多数輩出してきた。
IRISの学生たちが講師を務め、小中高校生を対象とする「サイエンス・キャンパス」(実験教室等)は、これまでに大阪府内の53団体、3,775名(のべ数、平成23年度~28年度)を対象に実施。
学生が講師を務めることによって、小中高校生にとっての理系女性のロールモデルになると同時に、企画から実施、運営までを全てIRISが行うことにより、IRISにとってもサイエンス・コミュニケーションの実践の場となっている。
学内保育施設「つばさ保育園」整備
子育て中の若手研究者支援として、大阪府立大学中百舌鳥キャンパス内につばさ保育園(定員10名)を整備している。つばさ保育園は女性研究者に限らず、男性研究者も使える施設となっており、子育て中の研究者が待機児童問題などを心配することなく、安心して研究を継続できるようにしている。利用者数はのべ60名にのぼる(平成23年度~平成28年度)。
受賞のコメント
公立大学法人大阪府立大学 女性研究者支援プログラム・オフィサー 真嶋 由貴恵 教授
このたびは「憲法記念日知事表彰」という大変名誉な賞をいただき、理事長はじめ関係者一同、大変喜んでおります。平成22年度に女性研究者支援センターを設立してからこれまで、様々な方々にご尽力をいただきましたこと、ここに深く感謝申し上げます。
今回の受賞は、本センター事業における女性研究者のワーク・ライフ・バランス支援、研究環境の整備だけでなく、研究力向上にむけた取り組みやその成果としての女性教員数の増加、また、理系女子大学院生チーム(IRIS)の地域での科学教育の継続的な実施など、取り組み全般を評価していただけたことと嬉しく思います。今回の受賞を励みに、今後ますますの活動の充実と社会への発信ができるよう取り組んでいきたいと思っております。
引き続きご支援、ご協力のほどよろしくお願いいたします。
用語解説
大阪府立大学女性研究者支援センター
平成22 年度科学技術振興調整費 女性研究者支援モデル育成「元気! 活き生き女性研究者・公立大学モデル」採択を機に、研究者の妊娠・出産・育児・介護期のワーク・ライフ・バランス支援を目的に開設された。
平成27年度には文部科学省科学技術人材育成費補助事業「ダイバーシティ研究環境イニシアティブ(特色型)」に採択され、大阪府立大学ダイバーシティ研究環境研究所と共に、女性研究者のスキルアップ・キャリアアップ支援事業も進めている。
〈注意〉2018年5月9日 写真を追加しました。
お問い合わせ
大阪府立大学 女性研究者支援センター(特認准教授 巽 真理子)
Tel 072-254-9856 Tel 5057(内線)