コロナ禍で孤立しがちな子どもたちを支援! 産学官が連携し大阪府堺市で聴覚障害のある子どもたちに出張教室を無償提供
更新日:2021年10月26日
大阪府立大学は、堺市、ろう・難聴児の教育事業を展開するNPO法人 Silent Voice(以降、サイレントボイス)、株式会社 さかい新事業創造センター(以降、S-Cube)と協働で、2021年10月26日(火)より大阪府堺市で聴覚障害のある子どもたちの出張教室(無償提供)を開始します。
2022年3月31日まで大阪府下全域のご家庭を対象に、出張教室を通して子どもたちに繋がりと学びの機会を提供します。
本プロジェクトの内容
産学官が連携し、コロナで孤立傾向にある聴覚障害のある子どもの居場所作りを実現
本学は、堺市、S-Cubeと協働で、コロナ禍で身近に支援環境が少なく孤立する小学生から高校生までの聴覚障害のある子どもに対して、コミュニケーションに配慮のある環境を作り、人との繋がりや学びの機会を提供します。
実施概要
本学の学生とサイレントボイスが協働し、なかもず駅徒歩4分に位置するS-Cubeにて出張教室を開催します。小学生を対象にコミュニケーションに配慮のある環境で先生や友達と楽しみながら交流する集団授業を、中高生対象に本学をはじめとする大学生による学習支援やロールモデルと出会う企画等を実施し、教室から子どもたちの世界が広がることをめざします。
対象
小学校1年生~高校3年生
実施日
毎週火曜日
利用料
無料
居住地域
大阪府下全域
開催場所
申込方法
次のリンク先よりお申し込みください。
学生のコメント
地域保健学域 教育福祉学類 2年 倉光 桃花 さん
手話サークルに所属して半年間手話を学んできましたが、日常生活で使用する機会はありませんでした。この事業を通して手話を実践的に使用し自身の手話力向上をめざすと共に、より手話が広がればなと思います。誰もが学ぶ権利を保障された社会であるためにお役に立てれば嬉しいです。
本プロジェクトの背景
コロナ禍で聴覚障害のある子どもたちに必要な支援が行き届いていない
コロナ禍のマスク着用により、口元を見てコミュニケーションを行う聴覚障害のある子どもたちはマスクで口元が見えずコミュニケーション機会が減少しており、うつ傾向や言葉の遅れについて保護者から不安や心配の声が出ています。
マスクを多くの人が着用することで、話しかけられていることにも気づくことができず、先生や友達とのコミュニケーションが取れずに塞ぎ込んでしまう子どもたちが数多くいる中、子どもたちをサポートできる場所がないまま取り残されていました。
大学、行政、地域住民が連携し、課題解決に取り組む
堺市 なかもずは、スタートアップのコミュニティを育み、新たな価値・イノベーションを生む拠点として進化しています。コロナにより顕在化した課題である失業や収入減による貧困といった経済的な問題や、孤立・孤独といった社会的な問題の解決に向けて施策を推進してきました。
今回、聴覚支援学校も近隣に集まるなかもずで、大学、NPO法人、行政の強みを活かし、聴覚障害のある子どもたちの居場所となる出張教室を開催します。
SDGs達成への貢献
大阪府立大学は研究・教育活動を通じてSDGs17(持続可能な開発目標)の達成に貢献をしています。
本プロジェクトはSDGs17のうち、「4:質の高い教育をみんなに」「17:パートナーシップで目標を達成しよう」に貢献しています。
関連情報
お問合せ先
大阪府立大学 高等教育推進機構
高度人材育成センター長 松井 利之
Eメール matsui[at]las.osakafu-u.ac.jp [at]の部分を@と差し替えてください。