大阪府立大学

資源循環型社会へのカギはミミズが握る! ミミズ堆肥化技術による給食残渣のリサイクルに成功

更新日:2021年7月1日

大阪府立大学大学院 生命環境科学研究科の白柿 薫平さん(博士後期課程修了生 システム発想型学際科学リーダー養成学位プログラム第4期修了生、現在 東京大学 農学生命科学研究科 特任研究員)、橋本 舜平さん(博士前期課程修了生、現在 名古屋大学大学院 生命農学研究科 博士後期課程3年生)らの研究グループは、生命環境科学研究科 東條 元昭教授のアドバイスのもと、ミミズ堆肥化技術を用いて、学校給食における残渣(食べ残し)の堆肥化に成功し、さらに、化学成分分析や細菌叢解析などによりその有用性を明らかにしました。

説明図

図 給食残渣を利用したミミズ堆肥の作成と堆肥化の過程

給食残渣の多くは通常、焼却処分されていますが、本成果により、ミミズ堆肥として新たに農業や教育現場において再利用できる可能性が示されました。

なお、本研究成果は、日本時間2021年7月1日(木)に、国立研究開発法人 国際農林水産業研究センター(JIRCAS)が刊行する国際誌「Japan Agricultural Research Quarterly (JARQ)」に掲載されました。

論文タイトル「Chemical and Microbiological Evaluation of Vermicompost Made from School Food Waste in Japan」

SDGs達成への貢献

SDGsアイコン画像

大阪府立大学は研究・教育活動を通じてSDGs1(持続可能な開発目標)の達成に貢献をしています。

本研究はSDGs17のうち、「1:貧困をなくそう」「2:飢餓をゼロに」「3:すべての人に健康と福祉を」「9:産業と技術革新の基盤をつくろう」「15:陸の豊かさも守ろう」等に貢献しています。

研究助成資金等

本研究の一部は第5回(平成30年度)ヤンマー資源循環支援機構助成金(代表 白柿 薫平)および文部科学省 博士課程教育リーディングプログラム「システム発想型学際科学リーダー養成学位プログラム」からの支援を受けて行われました。また、本研究は、大阪府教育庁教育振興室 保健体育課 保健・給食グループおよび大阪府立藤井寺支援学校の協力のもとで行われました。

システム発想型学際科学リーダー養成学位プログラム

大阪府立大学と大阪市立大学が共同実施している5年一貫性の博士学位プログラムで、「ことづくり」の発想から深い物質科学の素養を生かすことができ、階層融合的な研究戦略を想起できる「システム発想型」物質科学リーダーを養成することを目的としています。

関連情報

お問い合わせ

大阪府立大学 大学院 生命環境科学研究科

教授 東條 元昭

Tel 072-254-9411 Eメール tojo[at]plant.osakafu-u.ac.jp[at]の部分を@と変えてください。