大阪府立大学

栄養療法学専攻教員の研究課題がAMEDに採択―予防医学に栄養学の力を!―

更新日:2020年7月17日

大阪府立大学 総合リハビリテーション学研究科 栄養療法学専攻 桒原 晶子准教授の研究課題が、国立研究開発法人 日本医療研究開発機構(以降AMED)(解説1)による令和2年度「循環器疾患・糖尿病等生活習慣病対策実用化研究事業」(解説2)に採択されました

採択内容

公募研究開発課題名 【健康増進・生活習慣病発症予防分野】
生活習慣病の予防の質向上に資するエビデンス創出研究(栄養)
研究開発課題名 日本人若年女性における血中ビタミンD濃度の実態調査およびビタミンD欠乏判定のための予測モデル開発研究
研究開発実施予定期間 2020年度(令和2年度)~2022年度(令和4年度)(最長3年間)
採択率 19%(応募83件中、採択16件)

研究概要

ビタミンD欠乏症は骨粗しょう症をはじめとする生活習慣病に関係することが知られています。適度な紫外線に当たるとビタミンDは皮膚で生成できますが、UVカットに対する意識の向上により、特に若い女性でのビタミンD欠乏症が問題になっています。

本研究は、日本各地で日照時間を計測するとともに、食生活の情報(ビタミンD摂取量)および生活習慣の聞き取りを実施し、血液中のビタミンDの測定値との関連を調べることで、ビタミンD欠乏の実態について予測モデルを作成し、今後の予防につなげようとする試みです。

教員コメント

一見、健康に見える方でもビタミンDの不足・欠乏状態にある方が多いことが明らかにされています。しかし、自身のビタミンD栄養状態を把握するには、採血を伴う特殊検査が必要です。そこで我々は以前に、採血をせずともビタミンD欠乏リスクを判定するツールを開発しました。本研究では、このツールのさらなる精度および汎用性を高めるための研究を行います。この成果が、個人に対しては自助的な健康管理の支援、社会に対しては適切なビタミンD摂取量、日照量の科学的根拠の基礎資料として還元されることを目指します。

用語解説

解説1 国立研究開発法人 日本医療研究開発機構(AMED)

AMEDは、医療分野の基礎から実用化までの研究開発の成果が円滑に実用化されるよう、大学や研究機関などが行う研究を支援し、研究開発やそのための環境整備に取り組む機関です。内閣に設置された健康・医療戦略推進本部の意を受けて、文科省・厚労省・経産省からの補助金をもとに研究予算の管理・配分を行っています。

解説2 循環器疾患・糖尿病等生活習慣病対策実用化研究事業

生活習慣病の病態解明や予防法・治療法の確立、生活習慣病患者の生活の質の維持・向上などの幅広いテーマを対象に、基礎から実用化までの一貫した研究開発を推進し、健康寿命の延伸等を目指す事業

SDGs達成への貢献

SDGs3 すべての人に健康と福祉を

大阪府立大学は研究・教育活動を通じてSDGs17(持続可能な開発目標)の達成に貢献をしています。

本研究はSDGs17のうち、「3:すべての人に健康と福祉を」等に貢献しています。

関連情報

お問い合わせ

大阪府立大学 総合リハビリテーション学研究科

准教授 桒原 晶子

072-950-2852 Eメール akuwabara[at]rehab.osakafu-u.ac.jp[at]の部分を@と変えてください。