大阪府立大学

平成31年度 科学技術分野の文部科学大臣表彰 本学教員2名が若手科学賞を受賞

更新日:2019年4月10日

平成31年度 科学技術分野の文部科学大臣表彰 本学教員2名が若手科学賞を受賞このたび、平成31年度「文部科学大臣表彰」において、大阪府立大学大学院 工学研究科の2名、床波 志保 准教授と桐谷 乃輔 助教が「若手科学者賞」を受賞しました。        

科学技術分野の文部科学大臣表彰は、科学技術に関する研究開発、理解増進等において顕著な成果を収めた者について、その功績を讃えることにより、科学技術に携わる者の意欲の向上を図り、科学技術水準の向上に寄与することを目的としたものです。

なお、表彰式は文部科学省にて4月17日(水)に行われる予定です。

大阪府立大学大学院 工学研究科 床波 志保 准教授

〈業績名〉新規ナノ/マイクロ分析場の創成による迅速高感度センサ研究

受賞対象となった研究業績概要

細菌やDNAなどの生体関連物質を高感度かつ迅速に検出するためには蛍光標識や増感工程が必要であり、操作の煩雑化と装置の高コスト化が課題であった。

氏は、ナノスケールの化学構造をマイクロスケールの空孔内に転写するという斬新な着眼点に基づき、従来法とは全く異なる細菌検出法を提案した。本手法により、食中毒菌を数分以内に迅速かつ高選択的に検出することに成功した。また、金属ナノ粒子中の局在表面プラズモンの協力現象を利用した光検出型バイオセンサの開発や、光誘起力と光誘起対流による集合現象を利用したDNAの二重鎖形成の加速によりDNAの高感度検出を数分で可能にした。

本研究成果は、食品産業の衛生管理の迅速化に貢献する可能性があり、また医療分野における生体関連物質の高感度検出への道を拓くものと期待される。

【受賞コメント】

このような栄誉ある賞をいただき大変光栄に思います。

本研究は生体関連物質をターゲットとして、化学・生物・物理の学問領域にまたがった異分野横断型の研究に基づいています。研究を推進するに当たりご助言いただいた諸先生方をはじめ共同研究者や研究室の学生達に厚く御礼を申し上げます。この受賞を励みに研究を更に発展させ、実用化に挑戦していく所存です。

今後とも皆様のご指導ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

大阪府立大学大学院 工学研究科 桐谷 乃輔 助教

〈業績名〉分子化学の融合による低次元無機半導体の機能発現の研究

受賞対象となった研究業績概要

次代の材料として注目される低次元無機半導体は、数原子層の厚み(1nm未満)の結晶性材料である。この極薄の結晶格子を壊さずにキャリアの注入・制御を実現し、デバイスへと展開する必要がある。しかし、半導体工学において利用されてきた高エネルギーの印加を伴う方法では結晶格子の破壊を招く。そこで、それに代わる半導体物性・機能を引き出すためのキャリアの制御法が望まれていた。

氏は、「分子」と「無機材料」表面における相互作用に着眼することで、表面を破壊しないキャリア制御法を見出し、低次元無機材料群の応用展開の可能性を広げた。光の利用効率(量子収率)を大幅に向上させる方法や、理論限界を示すトランジスタ構築の可能性を示した。

本研究成果は、現在のデバイスを成すシリコンを代替する将来の半導体材料として、低次元無機半導体の物性を引き出し、デバイス展開への可能性を拓くと期待される。

【受賞コメント】

この度は栄誉のある賞を賜り身の引き締まる思いです。お世話になりました先生方、同僚、そして学生の皆さんに心より感謝を申し上げます。

私が取り組んでいるのは、生物の根本的な要素とも言える分子と、その対極にある無機電子材料を用いた研究です。道半ばではありますが、分子との融合が無機電子材料の特性を引き出すことを見出しつつあります。

皆様に興味深いご報告ができるよう、今以上に邁進して参りますので、今後ともご指導ご鞭撻の程よろしくお願い致します。

関連情報

平成31年度科学技術分野の文部科学大臣表彰受賞者等の決定について(文部科学省 Webサイト)

〈注意〉2019年4月18日 写真を追加しました。

お問い合わせ

大阪府立大学 大学院 工学研究科

Tel 072-254-9824(床波) Tel072-254-9327(桐谷)