大阪府立大学

理工系博士取得者に、高校教員という選択肢も提供―大阪教育大学と高度理系教員養成に関する協定を締結―

更新日:2018年7月11日

大阪府立大学(学長 辻 洋)と大阪教育大学(学長 栗林 澄夫)は2018年7月9日に、博士学位取得者への高度理系教員養成に関する連携事業を主たる目的とした連携協定を締結しました。

本学の理工系(工学研究科、生命環境科学研究科、理学系研究科)博士学位取得者への多様なキャリアパスを提供する各種施策の一環として、大阪教育大学が複数の大学と連携して実施する「高度理系教員養成プログラム」に大阪府立大学も参画し、主に高等学校の正規教員として高度な役割を果たしえる人材の育成に寄与します。

ポイント

提携する内容

 

大阪府立大学の理工系(工学研究科、生命環境科学研究科、理学系研究科)の博士後期課程在籍者に、大阪教育大学が実施する高度理系教員養成プログラムを受講させ、両大学の連携協力のもと、特に専門性の高い学校教員(主に高等学校の正規教員)を養成する。

育成する人材像

学校教育の充実と人材育成に熱意をもち、教職に必要な基礎知識に加え実践的な指導力を兼ね備えた教員として、理数教育において指導的役割を果たしうる人材の育成を目指す。

博士取得者のメリット

実践的指導力のみならず、高度な研究能力と知識を備えた教員が学校現場において活躍することで、次代を担う理系人材の育成を牽引していくことが期待される。

今後の主な動き

2019年4月のプログラム開始に向け、学内の対象学生に周知を行い、2018年9月に希望学生に対して説明会を開催する予定。本学学長が推薦する学生を、大阪教育大学で選考の上受講者を決定。

大阪教育大学「高度理系教員養成プログラム」の概要

主に高等学校の正規教員として必要な実践的指導力を培うため、2年間、大阪教育大学、同附属学校、大阪府公立学校などで学習を積み、教員採用試験合格を経て正規教員として活躍する人材を育成するプログラム。

教員免許状取得に必要な科目の単位修得のみを目的とするのではなく、教職者としての実践的指導力の育成に重点を置き、具体的には、教育の今日的課題、学校・学級経営、生徒指導、教科指導など教職に必要な基礎知識とともに、学校の現状や教員の職務内容等に関する理解力及び指導力を経験的に獲得することをねらいとしている。そのため、大学が関与する学校インターンシップのほか教育委員会や学校が行う学校サポート事業などへの積極的な参加を通じ、多くの実践経験を積むことが期待される。

また、円滑な学びを支援するため、受講生ごとに大阪教育大学教授陣を指導教員として配置し、それぞれの現状と目標に応じたカリキュラムを設計していく。

なお、本プログラムは、大阪府立大学と大阪教育大学との協定に基づき実施することから、受講生には受講料のほか入学検定料、入学料及び授業料の負担は発生しない。

コメント(大阪府立大学 学長 辻 洋)

大阪府内に位置する大学として、本協定の締結を機に、大阪教育大学との連携をいっそう進めていきたいと思います。

現在の高等学校では、スーパーサイエンスハイスクール(SSH)での課題研究や各種科学オリンピックなど、教育内容が高度化しています。本学においても大学院課程で教員免許を取得する学生が一定数おり、このプログラムの修了生が学校現場で活躍し、中等教育における理数教育の質の向上に寄与することを期待しています。

また、高い研究能力を有する優秀な博士人材が、社会のより多くの分野で活躍できるキャリアパスを拡大する観点からもこの取組みを積極的に進めていきたいと考えております。

関連リンク

大阪教育大学 高度理系教員養成プログラム

お問い合わせ

大阪府立大学 教育推進課 教務グループ(担当 森本、西尾)

TEL 072-254-9118