大学院工学研究科
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22▲水中で青白く光るチェレンコフ光▲市民に対する放射線知識普及の実践を授業の一環として行います▲寒天培地を用いた放射線損傷菌の生存数測定▲クリーンルームは微細加工等を行うごみの少ない実験室です本分野においては、大学では群を抜いて日本最大規模のコバルト60の照射施設、長年継承された加速器、他大学にはない大規模な放射線関連施設と安全管理技術、日本の大学で最高レベルのクリーンルーム施設を教育研究に活用した実地教育・研究を実践することで、量子放射線工学分野の人材を育成します。高い専門性が求められる放射線、量子ビームの高度利用、放射線取扱施設の安全運転・維持管理やその監督・指導を行うための深い学識および卓越した能力を身に付けた上で、一般市民への放射線知識普及を実践すると共に対話を行う事で広く社会とかかわり、安全とその文化の構築に不可欠な人間性や高い倫理観を培い、放射線関連産業や安全規制行政機関などで指導的役割を果たすことができる高度専門技術者、研究者の養成を行います。より詳しい情報はWebサイトをご覧下さい。http://www.riast.osakafu-u.ac.jp総合科学である量子放射線工学は、物理・化学・機械・電気・物質・材料・情報などの先端技術の上に立脚し、その扱う領域は極めて広く、工学の多くの分野の先端的な科学や技術が融合した高度な学際分野です。X線検診、がん治療、滅菌・殺菌など医療分野や非破壊検査、超微細加工、半導体技術、高分子重合などの工業分野、品種改良などの農業分野において広く活用されており、その経済規模は今日では数兆円に達するほど大変大きくなっています。加速器から得られる荷電粒子ビームや二次ビームとしての放射光や中性子線、各種放電プラズマなどの量子ビームは、今日の最先端の科学研究分野においてなくてはならないツールとして積極的に利用されています。またエネルギー分野でも、福島第一原子力発電所事故収束のための要素技術開発、より安全に原子炉を運用するために必要な材料の開発や、将来の究極のエネルギー源である核融合炉の材料開発、核融合プラズマなどの研究に、量子放射線工学は不可欠です。他大学にはない各研究施設での実地研修が充実。将来、量子分野のリーダーとなる高度な専門家を育てます。

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