大学広報誌OPU Vol.02「紡」
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│次の小説で書きたいことは?私の中ではずっと同じですが「世界はおもしろい」ということです。哲学でも地理でも美術でも世界にあることはみんなおもしろい。おもしろい世界があるし、人間ってアホなところもあっておもしろいという気持ちもあります。おもしろいというのは笑えるということではなく、興味深い…。何でこんなことが起こるんだろうとか、これは何なんだろうとか、何かを知りたいという気持ちがすごく強い人間なんでしょうね。│これまでたどってこられた道を振り返ると、勉強も写真も小説も、みんなひとつの流れの上にあるように思われませんか?自分の興味の世界はつながっていて、興味あるままに好きなことをやってきました。興味ということでは、小説も地理も写真も映画もみんな同じです。│1年前から東京に拠点を移されたのはなぜですか?仕事上便利というのもありましたが、それよりも私はずっと大阪にいたので、ちょっと他のところに住んでみるのもおもしろいかなという気持ちが強かったのです。東京に住んで感じたのは、街が大きい、道が複雑というくらいで。人ということでいうと、大阪の方が人と人との距離が近いしおもしろい。喫茶店や駅で人がしゃべっているのを聞くのが好きだけれど、東京で聞いていても全然おもしろくなくて、それが寂しいです(笑)。│これから大学生活を送ろうとしている人に、アドバイスはありますか?大学生にとって今は選択肢が多い時代だからそれがかえって難しくしているのかもしれないけれど、大学ではやろうと思う勉強を一生懸命してほしい。時間に恵まれている時だから、やってみておもしろくなかったら方向転換して次のことをドンドンやっていけばいいので。│最後に、府大へのメッセージをお願いします。学生時代に私は専門以外でもいろんな先生に気軽に指導してもらえた思い出があります。先生方や学部・学科間の横の繋がりがもっと増えればいいなと思います。私が小説で書きたいのは、ずっと同じだけれど「世界はおもしろい」ということです。38

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