平成28年度版(平成27年度報告)環境報告書
36/70

34 OPU University Social Responsibility Report 調査内容 私が所属している大阪府立大学工業高等専門学校都市環境コースの大谷研究室は、通称「水研」と呼ばれています。大谷研究室では、研究室全体で淀川河口干潟を中心とした都市沿岸域のフィールド調査や室内実験を行うことによって、水圏生態系を対象とした水環境や環境生態について研究を行っています。主に調査を行っている淀川河口干潟では月に1回調査を行い、そこでは生物や水環境について様々な調査を行っています。 淀川河口干潟について 毎月調査を行っている淀川河口干潟は淀川河口から8kmほど上流の梅田の背後に位置する干潟であり、琵琶湖から流れてくる淡水と、大阪湾から流入してくる海水とが混ざり合って、汽水と呼ばれる状態になっています。 汽水域では潮位等の影響によって常に変動する特殊な環境を有しており、塩分は0~約25 psuで大きく変動します。また、淡水と海水の両方の影響を受けるため、多様な生態系を形成しており、ヤマトシジミやヤマトオサガニが生息、ヨシなどが生育しています。 溶存酸素について 水質指標の一つとして、淀川の溶存酸素の量及び季節変動を調査するために、2012年(平成24年)の9月から12月及び2013年4月から10月まで自動的にデータを記録する水質計を設置することで測定を行いました。溶存酸素とは、水中に存在する酸素のことであり、生物の生存に関わる重要な指標の一つで 淀川河口干潟位置 図3-3 溶存酸素の季節変動 0246810121416189/2610/3012/81/242/254/285/186/267/168/69/49/24溶存酸素(mg/l)2012年2013年 研究室のメンバー 梅田の背後に位置する干潟 干潮時 満潮時 淀川河口干潟の生態系 干潟に生息する生物 ヤマトシジミ ヤマトオサガニ ヨシ

元のページ 

page 36

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です