平成28年度版(平成27年度報告)環境報告書
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大阪府立大学環境報告書 25 中百舌鳥キャンパスで平成26年度から始まった自転車登録制度。3年目を迎え、登録制度によって学内の自転車状況はどのように変わったのか、学生課学生サポートグループの清水さんと信田さんのお二人にお話を伺いました。 Q 自転車登録制度について教えてください。 学生を対象に、氏名・学籍番号・それぞれの自転車の防犯登録番号等を学生課に登録し、指定のシールを配布し、大阪府立大学の人物が使用している自転車であるということを明示します。登録シール自体は従来からありましたが、積極的な周知はしておらず、大学自転車の使用状況、とりわけ卒業生の放置自転車が問題視されてきたのを受けて平成26年度より登録制度が実施されました(教職員も同様の制度あり)。 主な目的は、自転車利用者にマナー意識を持ってほしいということです。誰の自転車なのかをはっきりわかるようにし、マナー違反駐輪や自転車盗難問題の解決に一役買っています。近年は、大学に自転車が増え過ぎているため、災害時の避難場所や緊急車両の停車位置を確保することが困難な状況も見受けられます。放置自転車の減少で、使いやすく快適な駐輪場が実現できると思っています。 Q 登録状況はどのような状況ですか。 学生全体では、重複を含めて学生数(約8,000人) に対し、3~4,000人ほどの登録がなされています。 学内にある自転車総台数については、ここ数年台数調査を行っておらず、全体の台数の増減は何とも言えません。各年度の登録数については、1年目(平成26年度)は学生4,417、教職員1,024の登録で、2年目(平成27年度)は学生3,467、教職員917でした。キャンペーン不足により、登録数は前年度より減少しました(数字はすべて複数持ち等の重複を含む)。B3棟裏の駐輪場でのサンプルデータ(駐輪台数における登録数)によると、おおむね6割の自転車が登録されているとの見込みです。 Q卒業生の放置自転車問題は改善されましたか。平成26年度と平成27年度は卒業生から約60台を「処分してほしい」との依頼により回収しました。年々数は増えていますが、それでも少なく全体で見れば1割程です。卒業生には処分に困った際は大学側が処分しますという旨をメールとポータルにて周知しています。ですが原則は、やはり自分で責任を持って処分をしてほしいですね。どうしようもないのであれば、学内に放置して卒業せず、持ってきてほしいところです。 Q制度を進める上で困難な点はありますか。 学外者の自転車利用(図書館利用・公開講座やイベント等)の管理が難しい部分がありますね。またその反面で、大学に駐輪して最寄りの駅やバスの利用をしようとする人に対しては、抑止効果が現れてきているのではないかと思います。 インタビューを終えて 「みんながマナーを守って気持ちよく安全に自転車を使える環境になってほしい。それさえできれば、登録制度など必要ない」という言葉が印象的でした。一人一人の気遣いが積み重なることで、自転車登録制度ももはや必要とされない日が来るのかも知れません。 担当:田中 大樹(E~きゃんぱすの会) 自転車登録制度施行から3年目を迎えました 左 奥:清水 貴志さん(学生課) 左手前:信田 裕昭さん(同 上)

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