平成28年度版(平成27年度報告)環境報告書
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14 OPU University Social Responsibility Report エコ・サイエンス研究所が設置されていた平成20年度~27年度において、同研究所に所属し、キャンパスエネルギーの効率化の研究を進めてきた工学研究科の横山先生にこれまでの状況をお伺いしました。 Q どのような研究を続けられてきたのか、教えてください。 1~2回生の学生が授業のために多く出入りする中百舌鳥キャンパスの教育棟(B3棟)において、1~3階の講義室、会議室等の44室を対象に、ガスエンジンヒートポンプのエアコンの運転状況や設定温度等の状態をBACnetと言われている方式を用いて、私の研究室のパソコンにデータが入るようなシステムを構築しました。このシステムにより平成21年12月から、常時、データが入ってきていますので、これを蓄積し、必要に応じ、分析しています。 Q これまで、何か、特徴的なことはわかったでしょうか。 各講義室のエアコンの設定温度は、使用する教員や学生が管理しています。平成23年3月に発生した東日本大震災の影響が大学のエアコンの設定温度に現れたことは予想以上でした。大震災後の平成23年夏と冬は図1-8の上段に示すように、夏は26℃、冬は19℃の設定が最も多くなっています。しかし、その1年後は元の状態に戻り、今でも同じ状態が続いています。 Q 今後、どのような研究や活動を進められるのでしょうか。 膨大な量のデータが蓄積されていますので、このデータを学生にも見えるようにして、学内関係者の省エネ意識の向上に役立てたいと考えています。また、構築したシステムでは設定温度を変更することが可能ですので、著しく高い、あるいは低い温度設定の場合は制御することも検討したいと思っています。 省エネルギーの活動は、地球温暖化、資源の有効活用、コストの削減等のために重要であり、教職員だけでなく、学生も含めて取り組む必要があります。ちょっとした心遣いで、恒常的にみんなが省エネに取り組むことが必要です。 インタビューを終えて 省エネルギーは「ちょっとした心遣いで」という言葉が印象的でした。東日本大震災後の省エネ意識の向上を維持することは難しいということですが、学生は省エネ意識を持ち続けたいものです。 担当:長尾 知香(E~きゃんぱすの会) キャンパスエネルギーの効率化の研究 横山 良平教授(工学研究科) 00.10.20.30.40.5<1819202122232425262728>29Ferquency設定温度2011/7~2011/800.10.20.30.40.5<1819202122232425262728>29Ferquency設定温度2011/12~2012/100.10.20.30.40.5<1819202122232425262728>29Ferquency設定温度2012/7~2012/800.10.20.30.40.5<1819202122232425262728>29Ferquency設定温度2012/12~2013/100.10.20.30.40.5<1819202122232425262728>29Ferquency設定温度2015/7~2015/8図1-8 エアコン設定温度の変化

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