環境報告書2015年度(要約版)
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第3章 豊かな自然とのふれあい キャンパス・ビオトープ活動 中百舌鳥キャンパスにおいて、活発な人間と生態系との共生を目指す活動は平成19年頃から行われるようになり、キャンパス全体をビオトープとする「キャンパス・ビオトープ」構想もこの頃に誕生しました。それまでの調査で判明したことを基に中百舌鳥キャンパス・ビオトープ整備の基本方針を策定し、これに従った具体的な整備計画の立案・検討を行っています。実際にキャンパス内の緑地や水域等の環境を管理・整備する際は、地域住民への配慮、学生をはじめとする大学の利用者の安全性、学内に棲息する野生生物への配慮等を怠らないよう心掛けています。またその作業については学内の教職員、学生が協力して行っています。 中百舌鳥キャンパス レッドリスト&外来種ブラックリスト(2015) 学生のクラブ団体の1つ「里環境の会OPU」では、大学と連携してキャンパス・ビオトープの生物相、水質等の調査を実施しています。「里環境の会OPU」が平成25年1月~12月、平成26年1月~9月に実施したモニタリング調査から、希少種・外来種を示しました。 緑豊かなキャンパスの管理の大切さ 広大な敷地面積と多様な生物が生息する中百舌鳥キャンパスについて、「緑」という観点から、特徴やこれまでの動き、整備状況等を示しました。 現在の中百舌鳥キャンパスは人間の手による管理により成立しています。生態系への影響を考えて手を加えないのではなく、環境を激変させない程度に自然の本来の姿を助ける形での管理を継続していくべきでで、現在生じている倒木や樹種についての課題、樹木密度の過多や景観の課題等、これからも検討しなければならない点は多くあります。それらの課題を中百舌鳥キャンパスに関わるすべての人が考えて、連携・協力していくことが大切です。 中百舌鳥キャンパスは地域の植物園 中百舌鳥キャンパスの22種類、350本以上のサクラが植えられています。また、200種以上の植物が生育しており、このキャンパスは地域の植物園と呼んでも良いのかも知れません。 笑働の森づくり 「笑働(しょうどう)の森づくり」は、大阪府都市整備部が行っている「笑働OSAKA」と呼ばれるまちづくりボランティア活動の1つで、現在、複数の学術機関が関わっていますが、大阪府立大学工業高等専門学校(以下、「府大高専」)ではものづくりの立場から参加しています。活動場所は大阪府和泉市槇尾山及び槇尾川上流域で、もともと槇尾川ダムの建設が予定されていた場所です。急遽ダムの建設が中止となり、ダムに頼らずに槇尾山の保水能力を高める方向に方針が転換されるとともに、周辺地域の活性化が求められるようになった経緯があります。府大高専は都市環境コースの鯵坂誠之講師の研究室を中心に、有志学生が第6回(平成24年12月)から参加しており、この活動自体は平成27年4月末現在で32回を数えるまでになりました。 ガリレオの小径 B11棟の西側の並木 ガリレオの小径 国・堺市指定の外来種国・大阪府・堺市指定の希少種 ウシガエル (特定外来生物 コムラサキ (堺市・Cランク) ミナミメダカ (環境省・絶滅危惧Ⅱ類) アメリカザリガニ (要注意外来生物) ヒバカリ (大阪府・絶滅危惧Ⅱ類) ケリ (大阪府・準絶滅危惧)

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