環境報告書2013
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大阪府立大学 環境報告書|37 地球温暖化の進行や平成23年3月に発生した福島第一原子力発電所事故など、私達にとって環境問題を現実のものとして考える機会が増えてきました。 環境に関する学びの機会として、堺エコロジー大学という堺市が推進する環境教育・環境学習事業があります。この堺エコロジー大学と本学との連携事業の一つである副専攻「環境学」(詳細は、p.30環境人材育成のための教育プログラム参照)では、一般社会人の方々を“学生”として受け入れています。 今回は、平成23、24年度の環境学の科目を受講された社会人のAさん、Bさんにお話を伺いました。Aさん(女性)は、カナダ旅行をされた際に氷河が溶けるという現状を見て環境に対する問題意識が生まれ、またご自身が医療関係のお仕事に就かれていたこともあり、人の健康も含めた環境に興味を持たれたそうです。Bさん(男性)は、学生時代に環境に関する科目を受講されていた経験から、環境に興味を持たれたそうです。 ―――本学の「環境学」の科目を受講されて興味深く感じられた点を教えてください。 Aさん:自分が知らない時代や世界で起こっている現象が、環境にどのような影響を及ぼしているかを知る ことができた点です。 Bさん:「環境学」は「自然」「生態系」のような理系 分野の講義のみでなく、歴史、法律のような社会科学の分野も融合している点は魅力的だと思います。 ―――今後に向けた「環境学」の改善についてご意見をお願いします。 Aさん:「知識を付けた上で、我々が今後取るべき行動」についての講義もあればより良くなると思います。 Bさん:講義時間内に、質問のための時間を設けて頂 ければと思います。我々のような一般社会人が質問を 行うことで、学生は講義で得る知識だけではなく、実 社会から見た切り口をさらに学ぶことができるのでは ないか、と思います。 社会人も受講できる「環境学」 担当:岡本大輔 (人間社会科学部人間科学科)対談を終えて 実際に受講された方々の話を聞いて「環境学」のプログラムは、授業のシステムを変えることでさらにより良くなっていくことができると思いました。 また、環境学のような「地域の方々と学生がつながる機会」をより増やし、地域と大学とのつながりを強めることで、大阪府立大学が「地域に根付く大学」としてより発展して欲しいと思います。 堺エコロジー大学とは 「市民、NPO、企業、学校・大学、行政など、堺のまちを構成している様々な人々、団体が、環境に関する知識、経験などを活かし、『大学』と称した仕組みのなかで、様々な場所をキャンパスとして講座やシンポジウム、フィールド学習等を幅広く展開していく、環境教育・環境学習事業」です。 インタビューと授業の様子 公立大学法人としての取り組み 「環境学」と「堺エコロジー大学」との連携は、受講した市民の方々には好評です。また、受講する学生にも良い刺激になっています。このため、引き続き、連携を進めていくこととしています。

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