環境報告書2013
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大阪府立大学 環境報告書|17 EV(Electric Vehicle)とは? EV(電気自動車)は、モータ、直流電流を交流電流に変換するインバータ、蓄電池からできている電気で動く自動車のことです。EVは、石油・石炭などの化石燃料だけでなく、原子力、水力、風力、太陽光など、様々な資源から作ることのできる電気を動力源としています。 EVの特徴としては、電力を利用しているため従来のガソリンエンジンを利用した自動車に比べて制御がし易く、快適な走行が実現できること、またケーブルによってインバータ、モータ、蓄電池を接続すれば自由な配線ができるので、ユニークな形の自動車も作ることができることなどが挙げられます。また、ブレーキをかけた際に消費する運動エネルギーをガソリン自動車では熱として排出しているのに対し、EVではモータは電力と動力の相互変換が可能であることを利用し、運動エネルギーを電力に変換し直して、再び蓄電池に蓄えることができることもEVの特徴です。 また、身近に入手でき、かつゼロエミッションである電力の特性を利用して、自動車を居住空間に持ち込むなど、生活空間と車の融合を図る研究も進んでいます。 EV開発研究センターとその取り組み よって低炭素社会の構築と新エネルギーに関する産業の発展を目指す大阪府の「大阪EVアクションプログラム」の中の大阪産EV開発プロジェクトをサポートする組織として、平成22年度に設置されました。同センターでは工学研究科の機械系・物質化学系・電気系だけではなく、経済学を専門としている本学の研究者や工業高等専門学校の先生方が、EVを製作する上で必要となるモータや電池などの開発から充電インフラの整備、EVを販売するための経済モデルの研究を行い、行政機関や関係企業で構成される大阪産EV開発コンソーシアムの運営等を通じて、大阪産業の活性化を目指しています。 今後の方針 EV開発研究センターは、大阪産EVをつくる中小企業の研究開発の継続的なサポートを行うこと、そして企業と大学の教員の接点を増やすことで、大学の研究段階と実際に人々が利用できる技術段階での距離をうめていくことを今後の方針としています。 なお、EV開発研究センターは、平成25年4月から、FCV(燃料電池自動車)の開発研究も視野に入れた次世代電動車両開発研究センターとして再発足し、活動しています。 EV開発研究センターはEVや太陽光パネルの普及に 担当: 鹿志村美緒 (工学域電気電子系学類) EVで大阪を元気に! -大阪産EV開発プロジェクト- 電気自動車と急速充電器ステーション(左) 大阪で作られたEV(右) 森本茂雄教授(大学院工学研究科) EV開発研究センター センター長

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