生命環境科学域 理学類/大学院理学研究科 2019
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物理科学課程の卒業生は、その半数以上が大学院理学系研究科に進学しており、また、企業をはじめ多方面で活躍しています。近年の卒業生の就職先には次のような企業があります。卒業後の進路先輩からのメッセージDepartment of Physical Science進路・先輩メッセージ物理科学課程物 理 科 学 課 程物 理 科 学 課 程(理学系研究科物理科学専攻および物理科学課程卒業者のデータです)大学院物理科学専攻博士後期課程2014年9月修了公益財団法人高輝度光科学研究センター(JASRI)勤務河口彰吾さん 私たち物理科学課程では、物理学に関する専門的な講義だけでなく、化学、生物、地球科学や、演示学生実験のような学生個々のアイデアが問われる面白い授業もあり、幅広い視点かつ専門的な学問、さらに問題を自分で考えて、自分で解決する能力が大きく養えると思います。熱心な物理科の先生からは、学業や研究の内容だけでなく、卒業してからの社会人や研究者としてのあり方も教わりました。今でもとても感謝しています。 このようなこともあってか、私は4回生で研究室に入り、博士前期・後期課程に進学し、博士の学位を取得できました。研究や専門的な物理の勉強はとても大変でしたが、学科内の雰囲気も良く、充実した生活を送ることができました。また、在学中にイギリス、カナダ、韓国など国際会議に参加する機会が与えられ、多くの経験を積むことができました。現在は、SPring-8と呼ばれる研究施設で、最先端の実験装置を使用して結晶学の研究を行っていますが、この物理科学科で養われた経験や知識がいきていると思います。関電システムソリューションズ、トプコン、シャープ、セイコーエプソン、コニカミノルタ、双日、ネクシオン、大塚製薬、日立製作所、ダイレクト出版、みんなのウエディング、テクノプロ・デザイン社、セック、フリークアウト・ホールディングス、JFE商事、三菱電機、SCSK、NTTドコモ、スカパーJSAT、コクヨ、OGCTS、IMV、ルネサスエレクトロニクス、三社電機製作所、デンローコーポレーション、NTT西日本、NTN、東京コンピュータサービス、福井村田製作所、スカパーJSAT、大阪府教育委員会、宇宙技術開発など 日常生活で体験する様々な現象や私たちから遠く離れた宇宙空間で起こっている星や銀河の誕生をもっとよく知りたい、調べてみたいと思いこの物理科学課程を専攻しました。この課程で力学、電磁気学、量子力学などの古典/現代物理学の基礎となる科目を学び、その知識が実際に実験で確かめることができた時などは、非常に感動しました。物理学という世界はなかなか簡単に道を通らせてくれないこともありますが、こちらの努力に応えてくれるかのように自然の本当の姿を私たちに教えてくれると信じています。 私は、大学4年生の時に宇宙物理学研究室に所属し、それから現在まで大阪府立大学が所有する望遠鏡や南米チリのアルマ望遠鏡を使って星の誕生現場の観測を行っています。これらの望遠鏡のおかげで続々と新しいデータが得られており、時には誰も予想していなかった宇宙の姿に遭遇することがあります。これは人類が築き上げてきた自然科学の歴史に新しい1ページに刻む瞬間であり、このような体験ができる道筋を開いてくれた本課程に深く感謝しています。物質や宇宙の真の姿をもっとよく知りたい人はぜひこの物理科学課程で一緒に学びましょう。 2017年から現在の職場に勤務しており、その中で受諾試験場のエンジニアとして活動しています。この仕事は簡単にいうと、他の企業が作った製品について、実際の使用時や輸送時あるいは地震の振動によって簡単に壊れないかを確かめる試験をする必要があるときに、私達が所有している装置でその振動試験を代行するというものです。大学での研究内容と直接つながる業務ではありませんが、エキスパートとしての知識と経験が必要となる仕事であり、その知識と経験を短期間で自身のものとするノウハウは、大学での「研究者として必要な能力を伸ばす」教育課程によって得られたものだと感じています。 大阪府立大学の理学類1・2回生の時に、理系分野の基礎となる力学・電磁気学等の内容を勉強、実験の授業でも装置の扱い方や実験データのまとめ方等の基礎的な内容を習得しました。3回生で高度な研究に必要となってくる統計力学・量子力学といった分野を中心に学び、4回生で研究室に配属されて、卒業研究を行いました。卒業研究では特異な磁気性質をもった物質を扱い、様々な問題について豊富かつ優れた設備と教員の方々の助力を得ながら腰を据えて立ち向かうことで、一つの物事について深く考え、問題を解決する能力を養うことができたと思っています。 1・2回生で様々なことに興味を持って接する姿勢を、研究室で先に述べたような思考力、問題解決能力を学ぶことができるのですが、そのどれもが研究者として必要な能力だと私は考えます。その能力は研究職以外にも幅広く活かされるものであり、私の現在の業務にも間違いなく活きています。 大阪府立大学 生命環境科学域 理学類で学べることは、きっとあなたの飛躍的な成長につながるはずです。大きく成長した皆様と、将来ともにお仕事ができることを楽しみにしています。徳田一起さん大学院物理科学専攻博士後期課程2016年12月修了国立天文台チリ観測所 特任研究員/大阪府立大学 客員研究員奥田恭平さん大学院物理科学専攻博士前期課程2017年3月修了IMV 株式会社勤務14

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