生命環境科学域 理学類/大学院理学研究科 2019
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大学院授業と研究10確率過程では、非決定論的な現象において成立する確率法則を、確率モデルを設定し数理的に解析して探求していきます。また、統計学では、不確実性を含むデータから、有用な情報を抽出するためのデータ解析手法とその応用について研究します。確率過程ブラウン運動とよばれる確率解析において基本となる連続確率過程、および伊藤の公式とその応用についての基礎知識を学ぶ。確率空間、ブラウン運動、確率積分、伊藤の公式、確率微分方程式などの基本的な概念を理解し活用できることを目標とする。統計解析統計的推測理論、特にデータ解析のための手法を中心に学ぶ。分散分析、回帰と距離、ノンパラメトリック法について、基本的な概念を理解し実際のデータに適用できることを目標とする。統計的推測の基礎知識を学ぶ。統計的モデル、十分性、完備性、指数型分布族、Rao-Blackwell の定理、Lehmann-Scheeの定理などの基本的な概念を理解し活用できることを目標とする。また、具体的な応用例をとりあげ、統計的手法を利用できるようになることを目指す。確率過程・統計学自然科学、社会科学、応用科学などにおける様々な現象をモデル化した常微分方程式や偏微分方程式の解の性質を、フーリエ解析、関数解析、複素関数論、計算機シミュレーションなどを駆使して研究します。また、関連する数学的な基礎研究も行います。解析学偏微分方程式の基礎知識を学ぶ。ルベーグ積分の初歩、強収束・弱収束などの基礎的函数解析の知識並びに、函数解析とフーリエ変換を活用して線形偏微分方程式の解法を系統的に理解し、さらにその方法を非線形偏微分方程式に活用できることを目標とする。複素関数をリーマン球面において観察し、特に、リーマン球面の自己同型であるメビウス変換を通して、複素関数の群論的・代数的性質を見直し、その過程において群論をはじめとした代数的素養を深めることを目標とする。非線形現象を記述する際に現れる非線形偏微分方程式、特に非線形拡散方程式の基礎的事項を理解することを目標とする。非線形現象の多くは偏微分方程式、特に反応拡散方程式に代表される放物型方程式により記述される。本講義では放物型方程式の背景に触れながら、フーリエ級数やフーリエ変換、また解析的半群を用いた可解性や正則性などの基礎的事項の理解を深める。微分方程式常微分方程式の定性的理論における基礎知識を学ぶ。常微分方程式の解の存在性、一意性、延長可能性、初期値に関する連続性、周期性、安定性、有界性、振動性などにおける定理や手法を理解させ、それらを用いて、非線形常微分方程式の解を大域的に解析できる能力を養うことを目標とする。行列理論とその線形差分方程式への応用に関する基礎知識を学ぶ。行列の対角化、線形空間の直和分解、行列のスペクトル分解、射影行列の表現公式などの基本的な概念を理解し活用できることを目標とする。応用数理応用関数解析学の基礎知識を学ぶ。不動点定理、線形・非線型作用素の評価、関数空間における収束などの基本的な関数解析の概念を、数理疫学モデル、数理統計学、数理経済モデルに応用できることを目標とする。解析学・応用数学Department of Mathematical Sciences大学院・数理科学専攻

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