工学域2019
21/34

課程の学びについて見えないところで暮らしと時代を支え続ける、それがマテリアル工学です。 “It’s not design limited, it’s materials limited.”これはある著名な米国の大学教授が、現在の文明の進歩の律速段階が機器をデザインする技術にあるのではなく、要求する機能を満たす材料が存在しないことにあることを指摘した言葉です。ナノテクノロジーが国策として掲げられている今、それを支えるのはマテリアルサイエンスです。 本課程では金属、セラミックス、有機-無機複合材料、ナノ材料を対象に、マテリアル工学の基礎から応用まで幅広いカリキュラムが用意されています。キーワードは「ものを創る」、「構造を調べる」、「特性を測る」です。飛行機や携帯電話に使われている軽くて強い合金から、機能性セラミックス、有機と無機の両方の性質を兼ね備えた複合材料、マクロスケールの材料とは異なる性質を示すナノ材料まで、材料である限り、このアプローチは普遍です。具体的には高校で身につけた基礎の上に、「材料化学」、「材料物性学」、「材料組織学」や「材料強度学」など、世の中を支えている材料を理解するのに必要な専門科目を学び、また世界の研究者とコミュニケーションできる英語能力を身に付けます。さらに演習と実験を繰り返し、専門性を習得します。4年次には1年間かけて一つのテーマについて研究し、問題を解決することにより、創造力にあふれ、国際性豊かな研究者や技術者となることを目指します。● 高分解能電子顕微鏡を用いた原子像観察● 機能性ナノ粒子の合成● 計算機を用いた材料科学研究● 国内外の研究者による講演会20

元のページ 

page 21

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です