大阪府立大学キャンパスガイド2021
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59物質化学系学類 School of Materials, Chemistry and Chemical Engineeringマテリアル工学課程“It’s not design limited, it’s materials limited.”これはある著名な米国の大学教授が、現在の文明の進歩の律速段階が機器をデザインする技術にあるのではなく、要求する機能を満たす材料が存在しないことにあることを指摘した言葉です。ナノテクノロジーが国策として掲げられている今、それを支えるのはマテリアルサイエンスです。本課程では特に金属やセラミックスを対象に、マテリアル工学の基礎から応用まで幅広い学問を学びます。キーワードは「ものを創る」、「構造を調べる」、「特性を測る」です。飛行機や携帯電話に使われている軽くて強い合金から、機能性セラミックスまで、材料で地球と人に優しい材料の研究・開発を行います。想定される進路■高等学校教諭一種免許状(工業)資格・受験資格■各種研究機関■化学、医薬、食品、電気、自動車、金属、セラミックスなど各種企業■公務員■大学院への進学ある限り、基本的なこのアプローチは普遍です。具体的には高校で身につけた基礎の上に、「材料強度学」、「材料組織学」、「材料物性学」や「材料化学」など、世の中を支えている材料を理解するのに必要な専門学問を学び、そして世界の研究者とコミュニケーションできる英語能力を身につけます。さらに演習と実験を繰り返し、専門性を肌で体験します。4年次には、1年間かけて一つのテーマについて研究し、問題を解決することにより、創造力にあふれ、国際性豊かな研究者や技術者となることをめざします。見えないところで暮らしと時代を支え続ける、それがマテリアル工学です。コンピュータ、自動車、人工関節、これらに共通するものは何でしょうか?それは現代の文明を象徴するこれらの機械や装置が、目的に応じたいくつもの「材料」によって構成されていることです。どの素材が欠けても装置全体の機能は発揮できません。それどころか、時代の進歩は新しい材料の設計と開発にかかっているのです。33

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