二酸化塩素ガス溶存液は有機物存在下でも次亜塩素酸ナトリウム溶液よりも200倍以上強力に新型コロナウイルスを不活化!
更新日:2021年9月21日
大阪府立大学(学長 辰巳砂 昌弘)大学院 生命環境科学研究科 獣医学専攻 教授/アジア健康科学研究所 所長/大阪国際感染症センター 所長 山崎 伸二(やまさき しんじ)と大幸薬品 株式会社(代表取締役 柴田 高)の三浦孝典(みうら たかのり)らの研究グループは、大幸薬品社の製品である特許長期濃度保持型 二酸化塩素ガス溶存液および次亜塩素酸ナトリウム溶液の有機物存在下・非存在下における新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に対する抗ウイルス活性について調べました。
その結果、低濃度(24 ppm)の二酸化塩素ガス溶存液で10秒間処理することにより、SARS-CoV-2を1万分の1以下に低減できること、0.5%FBS(唾液相当のタンパク質濃度を含むウイルス液1に対して4倍量の30 ppmクレベリンを添加)存在下でも同様の低減効果を発揮できることが明らかとなりました。特許長期濃度保持型 二酸化塩素ガス溶存液(注)は、有機物存在下でも次亜塩素酸ナトリウム溶液と比べSARS-CoV-2をより効果的に不活化し、COVID-19の制御に役立つことが期待されます。
本研究成果は、学術雑誌「Journal of Hospital Infection」に2021年9月15日付けでオンライン掲載されました。
論文タイトル「Chlorine dioxide is a more potent antiviral agent against SARS-CoV-2 than sodium hypochlorite」
(注)大幸薬品株式会社製 特許長期濃度保持型 二酸化塩素ガス溶存液(特許第5757975号)を使用。
本研究のポイント
- 24 ppmの特許長期濃度保持型 二酸化塩素ガス溶存液で10秒間処理することにより、SARS-CoV-2を1万分の1以下に低減。
- 唾液相当のタンパク質を含むウイルス液を4倍量の30 ppmの特許長期濃度保持型二酸化塩素ガス溶存液で(終濃度24 ppm)10秒間処理することにより、SARS-CoV-2を1万分の1以下に低減。
SDGs達成への貢献
大阪府立大学は研究・教育活動を通じてSDGs17(持続可能な開発目標)の達成に貢献をしています。
本研究はSDGs17のうち、「3:全ての人に健康と福祉を」「11:住み続けられるまちづくりを」に貢献しています。
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お問い合わせ
大阪府立大学大学院 生命環境科学研究科
教授 山崎 伸二
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