大阪府立大学

本学学生と地域の方による居場所づくり事業「しらさぎおうちごはん」を実施

更新日:2019年1月31日

2018年12月3日より、子ども食堂と地域の居場所づくりを目的とした事業「しらさぎおうちごはん」が始まっています。大阪府立大学ボランティア・市民活動センターV-stationが起点となり、学生有志と任意団体「モモの木」ほか地域住民による任意団体「しらさぎおうちごはん実行委員会」が協働し、毎月第1、第3月曜日に開催しています。

「子ども食堂」を手法として、「地域の中に、ふとのぞいたら誰かがいて、ほっと安心できるような「居場所づくり」」をめざし、開催場所となる近隣店舗(おうちcafeモモ)にご協力いただき、子どもからシニアの方までが一緒に集い、ご飯を食べて話したり遊んだりする場を提供しています。

栄養療法学を専攻する本学の学生が栄養バランスなどを考慮して献立をつくり、初回以降、ポークカレーライス、オムライス、豆腐ハンバーグ、シチューなどのメニューを各回提供し、毎回約20名の来場者が訪れて、賑やかで楽しい空間を作っています。

学生のコメント(地域保健学域 教育福祉学類 中田菜々)

この取り組みが始まったきっかけは、白鷺で親子支援などを目的としたカフェを営まれている任意団体「モモの木」が、ボランティア・市民活動センターを訪れたことからです。白鷺で何か新しいことを始めたいと持ち掛けてくださり、これに興味をもった、教育・福祉・栄養・社会学など、様々な学問を専攻する学生が、4名集まりました。初めは、月に1回ほどのペースで、自分たちが大切にしたいことは何だろう、ということに時間をかけて話し合っていきました。

そこで出されたのが、「地域の居場所づくり」というキーワードです。「子どもからお年寄りまで、色んな人が気軽に集える場所」「サードプレイス」「社交場」など、様々な背景を持つ方々がふらっと立ち寄れる、おうちのような温かい地域の場づくりをしたいということが、徐々に浮かび上がってきました。

それらを実現するため、私たちは「食」という営みを活かすことにしました。同じ釜の飯を食べ、「食」を介して「人とのつながり」を生み出せると考えたのです。私たちが敢えて、「子ども食堂」という言葉を使うことをやめ、「しらさぎおうちごはん」というネーミングにした理由も、そこに関係します。

食はあくまで「ツール」であり、最大の目的は「居場所づくり」「つながりづくり」である。そして、子どもに限らない、異なる背景を持った多くの人たちが集える、帰ってくることが当たり前にできるような、おうちのような場所・空間であってほしいという願いが、「しらさぎおうちごはん」には込められています。

改善を加えながら、大切にしたいことや理想の空間像を忘れず、よりよい場所となるように尽力したいと思います。

事業開始のコメント(大阪府立大学ボランティア・市民活動センター長 吉田 敦彦)

「地域の信頼拠点」であろうとする本学の理念からしても、学生と地域が協働して行う居場所づくりは非常に先駆的な試みであり、喜ばしく思います。

子ども食堂というのはひとつの要素であって、あたたかい雰囲気を持つ地域の「社交場」のような役割を担う場所をめざしています。つながりの希薄化による諸問題を解決するための土台となる地域住民間のコミュニケーションを促進したい。ご協力いただいた地域の方々、いつもボランタリーな活動に励んでいる学生たちに、敬意と感謝の気持ちを送りたいと思います。

なお、起点となった本学の「ボランティア・市民活動センターV-station」は、本年11月に内閣府特命担当大臣表彰を受賞したところであり、優良モデルとして全国的に注目されています。

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お問い合わせ

大阪府立大学ボランティア・市民活動センターV-station(担当 松居)

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