農福連携とは、「農と福祉の連携」です。食物を自らの手で生産するというやりがいのみならず、高齢者の生きがい増進や介護予防なども含めて、いま改めて農業が注目されています。その一方で、高齢化社会に伴い担い手が少なくなると予想される分野のひとつです。その農業の担い手として障がい者が参画しやすくなるよう、行政や企業が取組みを進めています。そのひとつの手段として、未経験者でも取り組みやすく、天候等に左右されない安定生産が可能という点から完全人工光型植物工場も注目されています。大阪府立大学では、中百舌鳥キャンパスにレタス等を生産する植物工場を設置しており、植物工場に関する各種の研究も進められています。また、地域保健学域 総合リハビリテーション学類では、工場内における障がい者の就労動作の観点などから、車いすに座ったまま農作業が可能となるかなどの就労環境改善や雇用問題について（理学療法学専攻）や、また精神障がい者のリハビリテーションにも農作業・園芸作業を用いる（作業療法学専攻）など、さまざまな観点から農福連携について学ぶことができます。