心の時代と言われるようになって久しく、いじめ、虐待、不登校、災害など何かあればカウンセラーが求められる時代となった。

現在、世の中にはほとんど無数の流派の心理療法が溢れているが、その原点に位置するのが今から100年以上前にウィーンの開業医であったフロイトが始めた精神分析である。心理療法の源泉というばかりでなく、その最右翼に位置する深層心理学として、今日に至るまで臨床心理学に新しい概念や理論、技法を提供し続ける豊饒な土壌でもある。

ユダヤ人としての境遇をバネとして、ナチスに追われて亡命した英国で亡くなるまで、強靭に思想を展開し続けたフロイトの生涯を辿りつつ、一人の天才思想家として思想の生成と発展を追いたい。

カタリスト：総田 純次（人間社会システム科学研究科 臨床心理学分野 教授）
持ち物：テーマに沿った本
テーマ：「フロイト」「精神分析」「無意識」「夢分析」

〈アカデミックカフェとは？〉
「まちと人」「人と人」 とをつなぐ新しいコミュニティの創造をめざしている「まちライブラリー＠大阪府立大学」で、本学教員が、通常の講演や授業とは雰囲気を変えて自身の研究やライフワークを紹介するイベントです。