獣医学類 概要
分野
生体機能・病態生理の「解明」を目指し、動物の構造を学修。
動物構造機能学分野
動物の複雑で多彩な生命現象や、遺伝子・タンパク質・細胞小器官、細胞・組織・個体におけるさまざまな生体内機構について、動物の種差を念頭に置きながら学修します。形態学的および機能学的観点から統合的に学び、動物バイオに関する最新情報を理解します。具体的には、動物の生体諸機能を維持するための機構や、組織から器官形成に至る学理を病態との関連で探究します。また、動物細胞を構成する分子の性状・役割などについて、「正常と異常」に関連して学びます。
統合生体学領域 | 科学的・倫理的な動物実験の知識・技術、動物体を構成する細胞・組織・器官の発生と構造、および疾病時の病態発生機序とその形態学的変化に関する教育・研究を行います。 |
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統合バイオ機能学領域 | 生命現象をつかさどる分子の細胞・組織ならびに生体における機能、およびそれらの調節機構に関する研究・教育を実施します。最新の動物バイオに関する情報を発信します。 |
「予防・制御」を中心とした人・動物の健全な環境づくりを目指し、生命環境や感染症などについて学修。
獣医環境科学分野
生命環境の健全性、すなわち食用動物・伴侶動物と人における健康の維持・向上を目標に、獣医学的観点から分子・細胞・個体、さらには群レベルにおける、危害因子の生体への影響と作用機構を学び、その制御について理解します。さらに、病原体の特性と感染症成立機序、食の安全・安心にかかわる諸事や先端技術を駆使した解析評価方法について、研究・教育を行います。
生体環境制御学領域 | 食品・環境中の因子が生体に与える影響とその解析評価法、免疫因子との関連、毒性発現機構、病原体に対する生体防御機構などについて教育・研究を行います。 |
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感染症制御学領域 | 感染症の原因となる病原体の特性、病原体の感染・発症機構およびその病態、集団における感染症発生のリスク分析とその予防・制御法について教育・研究を行います。 |
「高度獣医療」を実践するため、動物のさまざまな疾病の診断・治療技術を学び、あらたな獣医療を探究。
獣医臨床科学分野
環境の変化により引き起こされる動物の疾病や生産障害の発生機序、ならびに病態の個体・細胞・分子レベルでの現象を理解します。さらに、疾病時における病態の発生機序とその病理形態学的変化についても理解を深め、修復機序の解明と疾病診断への応用に関し学修します。そのうえで、動物疾病の最新の診断、治療および予防法を習得します。高い倫理感を備えた獣医師としての資質・技術を磨きます。
先端病態解析学領域 | 動物の繁殖現象と内分泌、血液の調節機構、放射線の生体に対する作用解析ならびに病態時のそれらの異常と疾病診断への応用、病態の成因などの教育・研究を行います。 |
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高度医療学領域 | 疾病の診断・治療・予防学に関する教育・研究を通じて、高度獣医療に対する社会要請に迅速に対応し、動物愛護・福祉の精神を持って社会に貢献する獣医師の育成を行います。 |
取得できる免許・資格・受験資格
- 中学校教諭一種免許状(理科)
- 高等学校教諭一種免許状(理科)
- 獣医師(受験資格)
獣医師免許取得に伴う資格:家畜人工授精師 - 任用資格
と畜検査員(注意)、食鳥検査員(注意)、狂犬病予防員(注意)、薬事監視員、種畜検査員、食品衛生管理者、食品衛生監視員、飼料製造管理者、環境衛生監視員、家庭用品衛生監視員
(注意)と畜検査員、食鳥検査員、狂犬病予防員は、獣医師免許取得を条件とする資格
卒業後の進路について
- 大学院への進学
- 大・小動物の臨床獣医師
- 公・民の試験研究機関
- 製薬会社などの各種企業
- 公衆衛生・家畜衛生にかかわる行政機関