大阪府立大学

学域長あいさつ

生命環境科学域長 三宅 眞実

生命の原理や自然の摂理を学び、研究し、そして世界へ発進する。極小空間から宇宙まで、それが皆さんの活躍の場です。

生命環境科学とは何か。これを説明することは簡単ではありません。ただ、その中身と重要性を伝えようとしたときに、まず私の頭に浮かぶのは2つの概念です。

1つには、「すべてがつながっている」ということです。我々を含む地球上の生命体は、宇宙の中に、奇跡のような確率の中で誕生しました。そして時空間上で複雑に影響し合う様々な要素の下で、現在の発展を成し遂げてきたのです。これは同時に、これからも地球の生物はあらゆる不確定の環境要因によって影響され続け、従って異なる「シナリオ」に基づく天文学的な種類の未来が描かれうる、ということも意味します。「すべてがつながっている」からこそ、地球と生命のあり方を理解し将来を考えるためには、理学、生物学、獣医学、環境科学など、様々な学問分野を広く学修できる環境で学ぶ必要がある、これが生命環境科学であると考えています。

もう1つは、「神秘性」という言葉で表現されます。実は生命環境科学の本質について、残念ながら我々はまだほんの少ししか理解していません。もちろん、これまでの科学の歴史の中で、我々は多くのことを学びました。しかしその全体像を統一的に理解しようとすればするほど、宇宙とは何か、地球環境とは、生命とは何かという問いの答えは、むしろ我々の手の届く範囲からますます遠ざかって行くようにも感じています。1つの謎を解くことで、新たな謎が私たちを待っている、そんな印象を持っています。しかしこれこそが生命環境科学の楽しさ・おもしろさではないでしょうか。我々の想像力を遥かに超えた自然の精緻な仕組みに接し、それを明らかにできた喜びを感じながらも、自分たちの無知に愕然とする、しかしそれと同時に、その先に見えてきた未踏の学問世界に、挑戦する意欲がふつふつと湧いてくる、これこそが生命環境科学の世界だと思います。

さあ、皆さんもこの学問領域の中に飛び込んで、私たちと共に謎解きに参加し、未来を創ってみませんか。

生命環境科学域長
三宅 眞実