現代システム科学域とは
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日本の産業界はどのような人材を求めているのでしょうか。日本経済団体連合会は「企業の求める人材像についてのアンケート結果、2004年」の中で以下のようにまとめています。❶志と心:社会の一員としての規範を備え、物事に使命感をもって取り組むことのできる力❷行動力:情報の収集や、交渉、調整などを通じて困難を克服しながら目標を達成する実行力❸知 力:深く物事を探求し考え抜く力また、経済同友会は「教育の視点から大学を変える-日本のイノベーションを担う人材育成に向けて-、2007年」の中で以下のように述べています。『これからの国際社会で、個人が活き活きと活躍するために必要な力とは、決して、目先の社会的ニーズや変化への対応、実務的な技術・知識といった意味での「即戦力」ばかりではない。むしろ、社会の中で自らの能力を活かし、挑戦するための基礎となる力や意欲など、人としての価値観を含む本質的な要素をこそ重視したい。さらに、情報通信技術の普及により、情報そのものが容易にかつ大量に入手できる時代である。知識や情報を吸収することは重要だが、その量ではなく、むしろ情報・知識を適切に活用する洞察力、新たな価値を創出する力、他者と協働する力などが重要になっている。』このような人材は、まさに現代システム科学域で育成しようとしている人材にほかなりません。志と心、行動力、知力のすべてが備わった人材であるからこそ、産業界を牽引するとともに、持続可能な社会の実現に貢献することができるのです。

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