理学部/理学系研究科パンフレット
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Message地球科学の目で見る:「宝石の星、地球」 地球について、別の角度から見てみましょう。私たちは、地球の表層部、地殻の上に住んでいます。この岩石はほんの薄皮で、卵を地球であるとすると卵の殻よりもずっと薄いものが地殻です。ひとたび地球の中心部に入るとマントルと核があります。実は、このマントルというのは宝石でできているといってもいいと思います。 マントル上層部はオリーブ色をした8月の誕生石ペリドットが占めていて、もっと深いところでは、より美しいスピネルやペロブスカイトで構成されています。ですから、地球を割ると宝石がぱらぱらぱら、と…。これらの鉱物は基本的にマグネシウムとケイ素と酸素でできていて、核は鉄でできていますので、結果として地球の90%は、マグネシウムとケイ素、酸素、鉄、この4つの元素でできていることになります。この地球のシンプルさは、私たちの宇宙が137億年前に始まった時に決まっていたといえます。■「理学」とは何か 「理学」というのは基本的に真理の探求をめざす学問分野です。これがどうしてそういうふうになるのか、どうしてできたのか、といったような謎を解きたい、真実を知りたい、それだけの思いで研究するという要素の強い分野だと思います。 人類というのは誕生以来、ずっと真理の探求を繰り返してきて、その積み重ねが今の文明・文化を築きあげました。『理学』は人の役にたつ実学からはほど遠いと思われがちですが、長い目で見た時に、実は人間とは切り離すことができない文明・文化を築きあげた学問分野そのものだと思います。受験生へのメッセージ 平成17年に3大学が統合して新しい大学がスタートしましたが、学生の学力も、研究力も順調に伸びています。これをさらに強化する、より良い大学にする、というために大学改革を行いますが、理学の重要性は決して変わりませんので、ぜひ入学して、私たちと一緒に勉強し、理学の世界を楽しんでください。

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