理学部/理学系研究科パンフレット
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Department of Physical Science15―宇宙・地球からナノサイズの世界まで―新しい物理現象の発見と機構解明を行う�Department of Physical Science物理科学専攻では、物理科学科で修得したことを基礎として、 より深い専門知識の修得および、新たな事象の発見と、これに対する緻密な論理的思考・洞察力を養うことを目指して教育・研究活動を展開します。そして、物性物理学、宇宙物理学、地球科学いずれの分野においてもその最先端の研究活動の一翼を担うことになります。これらの活動を通して、課題を解決する高い能力の養成だけでなく、論文・学会発表などコミュニケーション能力も高め、国際的に活躍できる高度専門技術者・研究者の育成を目指します。物性理論物性理論寺岡義博 ・ 田中 智 ・ 神吉一樹分子磁性分子磁性細越裕子光物性光物性溝口幸司・河相武利・大畠悟郎10兆分の1秒のパルス幅を持つパルスレーザーによる時間分解反射率測定装置物性理論、あるいは、理論物理学の目指すところは、この自然現象に対する合理的な理解を得ることです。これまで、物質の究極要素は何かを問い続けることから、素粒子の発見へと導かれました。さらに、これらの素粒子群が従う基本法則を明らかにすることで、ニュートン力学、あるいは量子力学という基本法則が明らかにされました。しかしながら、これらの素粒子レベルの自然の理解は、私たち生命体を含む巨視的物質の働きを理解するための初めの一里塚に過ぎません。私たちの前には広大肥沃な未開拓の分野が広がっています。私たち理論グループは、微視的な力学原理に基づいて、生命体を含む進化発展し続ける世界のあり方を理解することを目的として研究を行っています。 光物性では、種々の実験装置を用いて、物質の光学的性質を調べたり、新たな光機能を有する物質の探索や作成を行ったりしています。物質に光を照射し、反射・透過・吸収そして発光スペクトルを測定し、物質内の電子、正孔(電子の抜け孔)、励起子(クーロン結合による電子−正孔の対)などの様子を調べることを目的に研究を行っています。また、非常に早い時間領域(約1兆分の1秒のオーダー)での、物質内の電子、励起子や原子の振る舞いを調べています。物質の磁気的性質に関する実験的研究を行っています。電子スピンの集団が織りなす多彩な現象は量子力学的法則によって理解されます。新しい物理現象の発見をめざし、「新しい物理は新しい物質によって拓かれる」という立場で、物質合成に力を入れ、さらに低温・強磁場・高圧下における磁気測定を行っています。研究分野の紹介Research area

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