理学部/理学系研究科パンフレット
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10最近の修士論文のテーマ例研究事例紹介Department of Mathematics and Information Sciences■ 幾何学的変換に耐性のある電子透かしに関する研究■ A ■ 縮約ウェブグラフにおける構造マイニングとスケールフリー性について■ メタ学習支援のためのモデル指向システム開発■ ガンマ分布におけるパラメータの最尤推定量の改良■ 結び目のアレキサンダー多項式とその応用について■ 株式売買に手数料が必要な時のアメリカンオプションの価格付け20世紀半ば、ゲーデルとコーエンにより「連続体濃度(実数全体の集合の濃度)は可算濃度より大きい最小の濃度である」ことを主張する連続体仮説は、通常の数学の枠組みから独立であることが証明されました。連続体濃度が可算濃度より大きいことはカントールによって証明されています。実数の集合論は、 コーエンが用いた手法を応用することで、連続体濃度と可算濃度の中間の濃度をもつ実数の部分集合の性質を調べることを目的としています。実数の集合論ウェブページのリンク構造を表すモデルにウェブグラフがあります。ウェブ構造マイニングは、ウェブグラフにもとづきウェブ上で特定の話題に共通の興味を持つコミュニティの発見などを目指す研究です。このときコミュニティやその核となるページ集合は、ウェブグラフで密あるいは特徴的な部分構造を構成すると考えられ、 それらを列挙することで構造マイニングを行なうアプローチがあります。この研究では、実際のウェブグラフから新たな頻出部分構造を発見し、それらを列挙するアルゴリズムを設計・実装した上で、実際のデータから重要な意味を持つと考えられるコミュニティの発見などに成功しました。ウェブのリンク構造にもとづくデータマイニングデータマイニングは、大量のデータからそこに潜んでいる有益な知識をコンピュータを使って発掘する技術です。例えば、顧客の購買データから「おむつを買いに来た男の人は、ビールを買うことが多い」といったデータを発掘します。購買データに潜んでいるこうした潜在的な知識をうまく発掘することができれば、おむつの売り場とビールの売り場を近づけることで、売り上げがさらにアップすることも期待できます。このような知識を発掘するソフトウェアは帰納アプリケーションと呼ばれます。この研究では、自分の目的に応じた帰納アプリケーションをプログラミングに不慣れな人でも容易に作ることができるシステムの開発を行っています。マイニングオントロジーに基づく帰納アプリケーションの開発支援研究事例紹介・修士論文

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