大学広報誌OPU Vol.02「紡」
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のは、両者が非常に身近な存在ということの証明で、府大ならではの良さでしょうね。佐藤大学に入ってから、やめようと思った人や悩んだ人はいませんか?竹原これは私だけではなく、看護学部の学生特有の悩みかもしれません…。私は中学生くらいから看護師になろうと決めていて、第一志望の大学に入学できて本当にうれしかったのですが、5月になると本当にやりたいことはこれでいいのかと悩み始めました。看護学部を卒業したら看護師。なんだか縛られているみたいで息苦しくなったのです。佐藤それをどう乗り越えましたか?竹原1年上の先輩に相談したら、あなたはいままで看護の何を習ってきたの、看護のこと見えてる、まだたくさん知らないことがあるのに半分は見てから結論を出しなさいって言われました。「本当にそうだ」って思いました。でも正直いって私はまだ悩んでいるし、夢も探し中です。でも、漠然とですが、看護学部を卒業して病院の看護師になる以外の道もたくさんあって、地域に根ざした看護に関わることもできる、学校や施設に入ることも、一般企業に就職する道もある。いろいろ道が開けていることも分かってきました。いまは前を向いて、一生懸命勉強しています。格化しました。みんなでどういう池にするかを話し合いながら、10年スパンで新しい池づくりを考えています。佐藤こうした改革がキャンパスの中から動きだしたことに、非常に価値がありますね。しかも、後輩たちにもいいキャンパスづくりが引き継いでいかれるわけだから。ほかの人で、なにか大学の事業や活動に関わった人はいますか?泉私は大学の入試広報用のチラシとポスターのデザインをしました。佐藤ほ〜っ、それはすごい。泉一般教養のゼミの先生が入試広報の担当で、私がマンガ研究会でCGを使っていることを知って、やってみないかと言われたんです。デザインして見せたら「おっ、デキルやん」ってことで、大学からはちょっぴりお小遣いも頂きました。佐藤亀田君は池で、泉さんは広報。学生が大学の活動に関わっていけるほとんどの人の希望が叶うので、私も楽しみです。亀田僕も学部の教授にはお世話になりました。環境教育の分野に興味があったので、ある先生のところに相談に行くと、教育委員会の人を紹介してくださいました。また、それとは別ですが、「環境部エコロ助」の活動を通じて、行政の人や社会人とのつながりができました。これが僕にとっては大きかったですね。経験豊富な人たちとの会話を通じて、僕自身の興味を引きだしてもらえましたし、やりたいことも見えてきたというか…。自己分析がきちんとできました。佐藤竹原さんと泉さんはキャンパスでの出会いで成長したけど、亀田君のようにキャンパスの外へ飛び出しての学びで成長するのも素晴らしいことですね。そういう意味では、インターンシップの機会をもっと利用するのもいいかもしれません。で、小森君は、大学でいい出会いがありましたか?佐藤いい先輩と出会えましたね。看護学科は先生方もあったかいから、いろいろアドバイスもしてもらえるんじゃないですか?竹原先生方は学生のことになるとすごく熱心で、関係はとても密です。授業の時に普通は話したくはないだろうに、自分自身の失敗談も「あなた達の参考になるから」と話してくださるし、実習の時も「単位はどうでもいいから、あなたのためだからもう一度やろう」とか…。いっぱいお母さんがいるみたいです(笑)。佐藤ほかの人たちで、大学に入って、人との出会いですごく変わったという経験は?泉日本文学の教授を通じて、私は本物の学問と初めて出会えました。一聞いたら百返ってくる先生で、授業に関係ないことを調べに行っても、「これに載っているよ」とか親切にアドバイスしてもらえます。どうすれば本当のことが解明できるのかを考えて用例をひいたり、本を調べたりすることは、高校時代にはなかったことです。いまは学んでいますが、高校時代は習ってた、そう思いました。佐藤3大学が統合されて大阪府立大学になって、大阪女子大学の文学系の教授と貴重書や蔵書がどっと中百舌鳥キャンパスに集まるから、泉さんの学問探究はさらにやりやすくなるでしょうね。泉教授陣の専門分野が、奈良時代から現代まで全部そろって非常にバリエーション豊かになります。私のように中世を専攻する人も、源氏物語を学びたい人も、現代文学を学びたい人も、日本語学を学びたい人も、特集人は、学生センター学生課 就職支援室佐藤 昇太郎室長SyotaroSatoあたたかな先生や先輩、課外活動で知り合った社会人たちとの出会いが、人を大きく成長させる。竹原 千嘉子さん看護学部看護学科2年生友好祭実行委員会所属小森 洋輔さん理学部分子科学科2年生亀田 享佑さん生命環境科学部緑地環境科学科2年生環境部エコロ助・副代表泉 侑里さん人間社会学部言語文化学科2年生マンガ研究会・会長08

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