大学広報誌OPU Vol.01「新」
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のクラブは最初、堺の地名をアピールするために『鳥人間コンテスト』に出ようと、社会人だけでつくられた。その時のクラブ名「堺・風車の会」の風車(ウインドミル)は、昔、堺の港に風車があったことが由来だそうだ。その後、2年目からは大学生が参加するようになり、今年で11年目。現在部員は2年生が1名、1年生が8名、3年生・4年生・大学院生を合わせて32名、卒業生を含めると60名にのぼる。クラブでは、実際に作業をするのは1・2年生で、上級生はサポートに回る。今回は特別だそうだが、4月から大学院生になる大塚さんがパイロットを務める。「自転車や部室にある運動器具を使って、しっかりトレーニングしています」飛行機の設計は前年の10月に始め、1月半ばに材料の発注を行い、2・3月に本格的に製作し、4月からはテストフライトをくり返す。「機体が浮いた瞬間なんかは涙が出そうになります」と設計の作村さん。「機体は作って飛ばしてから調整を加えるので、作ってからが勝負みたいなところがあります」ウインドミル・クラブの特徴は、毎年機体をフルモデルチェンジすることだ。変わらないのは機体の真ん中にプロペラがある「ミッドプロペラ」という構造だけ。今回の『鳥人間コンテスト』では、1km先のポールを回ってどれだけ早く帰って来るかで勝負する新設のタイムトライアル部門に出場するため、速さにポイントを置いた機体を製作中だ。「スピードを出すために翼が短くなっていて、歴代の機体の中で一番小さいと思います」このクラブの楽しさは、授業で学んだ理論を、実際に見ることができること。また、『鳥人間コンテスト』に出場している他大学との交流や、社会人や大学関係者などさまざまな人とのめぐり会いがあることだという。最後に2人にウインドミル・クラブのアピールをしてもらった。大塚さん「飛行機を作ることで、モノづくりの真髄が味わえます!」作村さん「クラブではみんなが職人のようになっていきます。人間同士のつながりも強固になります!」ちなみに、今年の機体の名前は『碧堺』で『スカイ』と読む。7月には、大塚さんを乗せた機体が「より速く、より確かに」の思いを乗せ、大空を舞う。http://www.sakai-fusha.com/『鳥人間コンテスト』の常連強豪チーム・ウインドミル・クラブ。「今年の目標は、新設のタイムトライアル部門で優勝すること」こWindMill Clubウインドミル・クラブ「どこのチームよりも飛べるものをつくりたい!」そんな思いを込めて、毎年フルモデルチェンジ。機体が浮き上がった瞬間は、涙が出そうになります。作村 享佑さん(右)Kyosuke Sakumura機体設計者工学部航空宇宙工学科2年将来の夢:航空パイロット大塚 有企朗さん(左)Yukio Otsukaパイロット工学部機械システム工学科4年将来の夢:エンジニア工学部だけじゃなく、いろんな学部の人にこの楽しさを味わってほしい!“Won't you join us?”39(H18年3月現在)

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