大学広報誌OPU Vol.01「新」
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高等教育開発センターでは、FD専門の専任教員を配置している。教育改革を進める活動としては、学生に授業アンケートを実施し、学生の多様なニーズを汲み上げ、それを授業改善と教育の向上に結びつける施策の実施につなげている。その大切さを高等教育開発センター主任でもある高橋教授は語る。「個人レベルではなく、学部・学科・研究科といった組織で、いかに教育をよくするかということを常時考えて、その内容をチェックし、改善していくという作業を毎年行っていくことが大事です。生き残りをかけて厳しい競争時代に入った今、確かな大学評価の確立のために、FDは欠かすことができません」そのため、国内外の大学のFD活動との連携・交流や、国際交流の推進を行うとともに、学内では教員の講習・研修活動や教育プログラムの開発を通じて、全学的な教育改革を強力に推進している。開かれた大学を目指して設立されたエクステンション・センターでは、授業公開型や体験参加型を含むさまざまな公開講座の実施、公共機関や各種団体・組織を対象とした出前講義といった活動を行っている。現代は、生涯学習社会といわれている。社総合教育研究機構32教育の改善に組織的に取り組むFD推進の「高等教育開発センター」会人となってからも、学習への意欲を持ち続ける方も多く、社会の第一線を退かれた方の学習意欲も旺盛だ。エクステンション・センターは、生涯学習社会のニーズに応えていく新しい大学のあり方をめざす拠点となっている。中でも人気を集めているのが、授業公開講座の「関西経済論」。平成7年度から始まった関西経済論は、関西を中心に活躍中の企業トップの方を講師に迎え、生きた関西経済の講義を通じて、経済の現状と将来について勉強することを狙いとしている。平成8年度からは、学内のUホールに会場を移し、毎回多くの府民の方が参加している。研究成果を地域社会に還元する「エクステンション・センター」総合教育研究機構の「教育改革・展開部門」には全学のFD(ファカルティー・ディベロップメント)の中心となる「高等教育研究センター」・大学と地域社会の架け橋となる「エクステンション・センター」が設置されている。総合教育研究機構長佐藤 優子教授Masako Sato Profile1990年大阪府立大学教授に就任。理学博士。専門分野は、情報科学・計算学習理論。Inc. Comb. Appl. (ICA) fellow、統計科学研究会監事日本数学会評議員、日本数理科学協会理事大阪府教育審議会委員、大阪府立大学評議員 ほか。【教育改革・展開部門】

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