教育PRO 平成30年2月27日
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25教育PRO(第3種郵便物承認)平成30年2月27日通訳でのサポートも行っています。ゼミなどの対面な授業などの場合は、手話の方が有効だからです。――手厚いサポートを心がけていますね。吉田 何らかの形で生きづらさ、学びづらさを抱えている学生からの声を聴きニーズに応えようとしています。最近、本学の学生にも増えている発達障がいのある学生に対するサポートにも取り組んでいます。アクセスセンターができたことで、そのような潜在的に隠れて見えなかったニーズがきちんと見えてサポートできるようになってきました。そういう点では困難を抱えて悩んでいる学生の支援が少しずつできるようになってきたと思っています。障がいのある学生も同じキャンパス、同じ教室で一緒に学ぶことができる環境を作っていくことは、すべての学生にとって学びやすい環境を作ることだと考えています。留学生アドバイザーの新設について――学生センター(学生課)が担う外国人留学生の支援についてお願いします。吉田gなかもず)では、日本人学生や他国の学生との交流が自然に生まれる仕組みづくりを意識して運営しています。住み込みのレジデンスサポーター(略称:RS 外国人留学生と共同生活をする日本人学生)や、留学生総会という外国人留学生の自治組織が、寮にあるグローバルコモンズというスペースを活用し、日本人学生にも呼びかけ、いろいろな交流事業を行っています。学生が留学生を支援するチューター制度とともに、いつでも支えあうことのできる友だち作りを促しています。 2つ目は、先ほどの話にも出た学生サポートのプロである学生センター窓口での一元的な留学生支援です。そのために学生センターでは2016年に、全学の学生委員会と協力して、留学生がどのようなニーズをもっているかの調査を実施しました(回収率73%、176人)。それに基づいて、学生委員会に新設した留学生支援部会で対応を検討し、今後取り組むべき課題として、①チューター制度の改善(学生)②新たに留学生アドバイザーの導入(教員)③留学生就職支援の強化、の3つを決めました。 新たな導入を検討している「留学生アドバイザー」というのは、学業成績が低下したときの面談など、とくに留学生に目配りしてサポートする教員です。各学類に1名以上を選出し、正規の全学委員としての職務と位置づけて大学全体で取り組もうと考えています。ニーズ調査の結果、メンタル面に悪影響を及ぼすのは、学業面と就職面、友達づくりの3つが大きいことが分かってきました。学生チューター制度で友達を作っていくとともに、教員アドバイザーに張り付いてもらって学業面の対応を早めに行ってもらう予定です。また留学生一斉面談を実施し、毎期の成績をチェックして、成績が思わしくない学生には定期面談をしてもらうシステムにもしています。――ニーズ調査の結果は非常に重要なデータとなります。様々な悩みが学業面の成績としてあらわれてくると思います。吉田 そもそもあった「学生アドバイザー」制度はクラス担任制のようなもので、大学の認証評価でも先進的な事例として高く評価されていました。学生アドバイザーは全学生のすべてのクラスに配置されていますが、それとは別に留学生にも特化した「留学生アドバイザー」制度も始めることにしたのです。 調査を実施してみて分かったことは、留

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