教育PRO 平成30年2月27日
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22教育PRO(第3種郵便物承認)平成30年2月27日――学生センターの組織運営のモットーを。吉田 大阪府立大学では〈多様〉〈融合〉〈国際〉を大切にした運営を行っています。この3つは大学の理念でもあり、学生支援においても大切な視点にしています。<多様>の視点から 1つ目は<多様>です。今の学生は本当に多様なニーズをもっています。特に▼障がい学生▼ジェンダー▼留学生▼休退学や学生相談(経済困窮、メンタル、キャリア)に訪れる学生、こういった学生たちにきちんとした支援が行き届き、より生き生きと学べるキャンパスになれば、全ての学生たちにとっても魅力的で多様性あふれるキャンパスになると思っています。今年度から新たにスタートした取り組みに、「性的マイノリティ」「LGBT※」をより広く解釈した「SOGI(ソジ、Sexual Orientation Gender Identity)」の視点での支援があります。性的なパートナーとしてどんな人を好きになるかというのが性的志向(Sexual Orientation)、自分で自分の性をどのように認識しているかというのがジェンダー・アイデンティティ(Gender Identity)です。その傾向というのは、人それぞれ違っていて十人十色。男性/女性の二分法だけでなく、レインボー・カラーのように多彩なものです。 この視点は、ひと昔前と比べ、学生たちが大学に入ってくる時点で、かなり馴染んできています。というのも、2年前に文部科学省が小・中・高校にそういう視点を大事にするようにとの通達を出しましたので、案外、高校までのほうが進んでいます。ですので、すでにそういったことを自覚・認識しながら、性的に多様な学生たちが大学に入学してきており、我々大学人にとっても非常に大事な視点であるという認識から、本学では全国の先駆けとしてSOGIの観点でのガイドライン(指針)を策定し、具体的活動を進めています。特に西日本では私立・国公立大学の先頭を走っていると自負しています。全国の大学に先駆けて進めてきた、障がいのある学生への対応 障がいのある学生たちへの支援も重要です。2016年4月施行の「障害者差別解消法」を受けて、特に国公立大学は法的義務として本格的に取り組む流れができてきましたが、本学の場合は法制化の前から「アクセスセンター」という支援専門のセクションを立ち上げて動いてきました。ま「学生支援のコンセプトは『〈多様〉〈融合〉〈国際〉』、様々な学生が包摂(インクルージョン)できることが大切」~吉田敦彦副学長(学生担当)にインタビュー~

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