教育PRO 平成30年2月27日
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21教育PRO(第3種郵便物承認)平成30年2月27日につける」といっても教養を深めるのがねらいだと捉えると間違ってしまいますね。高橋 教養だけではないです。特に、大阪府というのは全国でも課題の多い自治体です。北部と南部に格差もありますし、場所によっては人口減少による過疎も始まっています。産業的には中小企業の課題もあり、大企業が東京へ本社を移転するということもあります。そういった地域をどのように再生させていくのか、どのように地域コミュニティを維持・発展させていくのか、できるだけ多くの学生に関わってもらい、課題意識をもってほしいと思っています。これは、学域・学類・課程で卒業をめざす主専攻ではできない学びなのです。(聞き手:佐藤安市)ており、1クラス15人以下で演習を行っています。 テーマの一例を挙げると、「大阪湾における次世代漁業の検討」、「地域コミュニティによる学習支援」、「地域実践から学びあう~堺の取り組みの可能性」などがあります。最後に挙げた「地域実践から学びあう~堺の取り組みの可能性」では、高齢化が進んで住む人が少なくなった公営住宅などでコミュニティをどのようにつくるのかについて従来から本学の教員が自治体と一緒に取り組んでおり、その現場に学生が入っています。また、「障がい者スポーツ支援活動の実践」をテーマに東京パランピックで活躍が期待されている「ボッチャ競技」の実施支援、「はびきのいちじくプロジェクト」、「竹堆肥を使った有機栽培実験」、また昨年度の事例では、消防の仕事が若者に分かってもらえていないとの理由で、消防の広報を、若者目線で考えるという活動がありました。活動内容は非常に多彩です。このCR副専攻は、昨年初めて修了生が出ました。今年度末で約60名になります。一般的に副専攻は最後まで修了する学生は少ないのですが、この副専攻については170名程度の履修から始まって、最終的に50名程度が修了します。――副専攻は、「専門以外に幅広い知を身竹堆肥による有機栽培実験【略歴】高橋哲也(たかはし・てつや)理学博士。高等教育開発センター主任、副学生センター長などを経て2009年から副学長(教育・入試担当)、教育推進本部長。大学教育学会理事、「学士課程教育における共通教育の質保証」代表。専門は数学。日本数学会教育委員会委員長。フルマラソンに挑戦中、目標は3時間半切り。GPA※:授業科目ごとの成績評価を、例えば5段階(A、B、C、D、E)で評価し、それぞれに対して、4、3、2、1、0のように数値(グレード・ポイント:GP)を付与し、この単位あたりの平均(グレード・ポイント・アベレージ:GPA)を出して、その一定水準を卒業等の要件とする制度。(文部科学省の定義から)

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