教育PRO 平成30年2月27日
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15教育PRO(第3種郵便物承認)平成30年2月27日ば工学域の学生と看護学類の学生、総合リハビリテーション学類の学生では、質問の内容やアイディアの出し方、考え方がかなり違うのです。専門領域の授業では、他の専門の学生と深く議論する機会がなかなかないのでそういう点で教員としても興味を持って担当していることも多いようです。域の学生でも対応できるように専門の知識は前提としないこととしています。異なる学域の学生と共に学び、異なる視点との出会いによる自己の振り返り、多様な視点の交換・交流などを展開するのです。 初年次ゼミに関する学生アンケート結果<別表>をみると、「できるようになった」と「ある程度できるようになった」を合わせた回答が8割を超えています。教員にも同様のアンケートをしたところ、「学生ができるようになった」と評価する回答が多くなっています。 教員の中には、少人数のアクティブ・ラーニング形式の授業に慣れていない人もいますので、導入には少し抵抗もあり大変だった部分もありました。従来の黒板を背にチョーク1本でというスタイルから抜け出ていない教員も大学には多く存在します。ですから本格導入までの準備として、2011年前期の教養ゼミナールで合計9クラスのパイロット授業を実施しました。同時並行で全教員対象のFDワークショップを3回実施し、大学全体への浸透をはかりました。 そのうえで導入し、今年で6年目を迎えますが、成功したと思います。全学からテーマを出してもらうのですが、教員の中にはテーマを固定して毎年やりたいという方もおられます。トータルすると、全教員の6割がこの授業を経験しています。授業では教員と学生のコミュニケーションをとることが大事なので、中には苦手な先生もおりますが、教えることを楽しんでいる先生もたくさんいます。 私も理系なので、授業では普段、男子学生を相手にすることが多いのですが、看護学類などの女子学生が多く入ってくると雰囲気は違ったものになります。また、例え初年次ゼミの様子――初年次ゼミ導入のきっかけにGPA分析が大きな役割を果たしたとのお話がありました。他大学に先駆けて学生調査はかなり実施していますね。高橋 学生調査は1年生と3年生を対象に2009年以降毎年継続的に実施しています。 授業内で質問紙(マークシート)による調査を行っています。内容は学習状況や授業等での活動、1週間当たりの勉強時間、知識や能力がどの程度身についたかなどです。英語に関しても4技能とそれにプラスして表現力も調べています。また、留学等の経験、設備などについての満足度についても聞いています。他に卒業・修了予定者アンケートを定期的に実施しています。これによって入学から卒業・修了まで学生がどのように変化したかを把握しています。今後は、3年生で行っている調査を、4年生を対象に実施することも検討しています。 同時にカリキュラムデザイン会議の答申

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