経済学研究科 サテライト教室入学案内2021
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VOICE(先輩からのメッセージ)07大学院との突然の出会いが、新しい仕事との出会い誰に言われた訳でもない、自己責任での学びは、喜び以外に何もない大学院への進学は、喜びと幸せを感じる新たな知的鉱脈との出会い。和栗隆史大学院進学を機に、寺社観光を推進する新興企業に転職。国内唯一の寺社向け情報誌の編集統括や、動画配信チャンネルの企画プロデュース、宿坊ポータルサイトの企画監修などに携わる。博士前期課程 観光・地域創造専攻2019年3月修了(同年4月 博士後期課程進学)放送作家として東京のテレビ業界の片隅で30年。その後、ひょんなことから大阪府立高校の任期付き公募校長を単身赴任で3年務め、最終年度の秋、春になったら妻と子が待つ(?)東京に戻ろうかと考えていたそんな矢先のこと。たまたま視察で訪れた I-siteなんばで、社会人大学院生募集ポスターの「観光・地域創造」という文字列を見た瞬間、まるで何者かに導かれたかのように衝動的に出願を決意しました。願書と共に提出した論文と研究計画書のテーマは「メディアと観光」です。番組制作などで国内外を数多く旅してきた長年の経験や知見を、もっか、この国の最大の課題でもある「観光・地域創造」の分野で活かすことができるのではないか考えたのです。しかし、研究テーマに関しては初年度の夏にガラリと方向転換して、「宿坊の研究」とすることにしました。というのも、進学決定後に大阪でご縁があった新しい仕事先で、全国各地の寺社を「宿坊」として活用できるように支援したり、あるいは新たに宿坊型のホテルを開設するという新規事業に取り組むことになったことが直接のきっかけです。宿坊の歴史や最近の動向を知れば知るほど、観光政策やまちづくりのキラーコンテンツにもなりうるし、学術的な研究テーマとしても非常に興味深い知的鉱脈であると思えてきました。そもそも大学院に進学することがなければ大阪にとどまって今の仕事を選択することもなかったでしょうし、今の仕事に就いていなければ宿坊の研究に手を染めることもなかったわけですから、大阪府立大学大学院への進学は、人生の大きな選択であったと言えます。大人になってからの大学院での学びは、誰に頼まれたわけでもなく、自分自身が好きで選んだ道です。自分で問いを立て、絶えず自ら議論を呼び起こし、ときに自分自身の考えをも否定し、そして何より自己責任でスケジュールを管理しながら、学び、学位を取らなければなりません。このプロセスとスキルの熟達こそが、社会人にとってもっとも重要なことではないかと今改めて実感します。学位論文の提出に至るまでには、紆余曲折、限られた時間のなかで想像以上にストイックな生活を強いられることになるかと思いますが、刺激的な先生方や学友たちに支えられながら好きなことに没頭できる喜び、学ぶことのできる幸せがそこにあります。そんな喜びと幸せをひとたび知ってしまったならば、どうして皆さんにお勧めしないでいられるでしょうか!11

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