大阪府立大学 環境報告書デジタルパンフレット
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11 全全体体評評価価 〇新型コロナウイルスの影響により教育研究活動や環境活動が制約を受ける中、2021年度も学生主体で記念すべき第10号の環境報告書を発行されたことに敬意を表します。 今回の環境報告書は、大阪府立大学としての最後の発行となり、2020年度の活動状況に加え、これまでの取り組みも記載され、貴大学における環境活動の変遷を振り返ることができました。また、活動状況の写真や図が的確に配置され、視覚的にわかりやすい内容となっていました。 〇2012年の環境報告書初号発行以降、2015年9月の国連サミットにおける「持続可能な開発のための2030アジェンダ」の採択や2015年12月の国連気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)における 「パリ協定」の採択、また、2019年6月のG20大阪サミットにおける「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」の共有など、環境分野を取り巻く状況は大きく変わってきました。 2022年4月に発足予定の新大学においても、世界や日本の動きに対応した環境保全活動及び環境人材育成教育プログラムが推進されますことを期待します。 22 各各項項目目ににつついいてて ○第1章の環境活動では、「環境部エコロ助」、「里環境の会OPU」のこれまでの活動の総括やコロナ禍の中での活動内容の紹介がありました。また、「ボランティア・市民活動センターV-station」の「日本の棚田百選」に選出された千早赤阪村「下赤坂の棚田」での棚田保全活動や、大阪市立大学との学生有志で構成する団体「Honaikude」による関西広域連合の政策提案募集での優秀賞の受賞など、学内にとどまらない幅広い活動を行われていることを高く評価します。 〇第2章の環境研究 ・環境教育では、2010年4月に開設された環境人材育成教育プログラムのこれまでの振り返りの記載がありました。同教育プログラムは、環境に関する知識 ・スキル・マインドを有する 人材の輩出を目的に構築され、これまで多くの学生が履修されてきました。新大学においても現代システム科学域のPBL(Project Based Learning)プログラムの一つとして引き継がれるとのことですので、今後も「環境」の視点を持つ人材の育成に取り組んでください。 ○第3章の環境パフォーマンスでは、電気、ガス、上水の使用量や廃棄物の排出量などをキャンパス別に集計し、使用量等の増減した要因を分析されています。2020年度はコロナ感染拡大に伴うオンライン授業の実施等の影響により、電気・ガスの使用量が前年度より約1割減少し、二酸化炭素排出量は、電気 ・ガスの使用量の減少に加え、調達している電力の排出係数が小さくなったことにより、前年度比約18%減少しています。今後もカーボンニュートラルの実現に向け、さらなる省エネに取り組むとともに、排出係数の小さい電力の調達にも引き続き取り組んでください。 〇第4章の環境マネジメントでは、目標に対する自己評価を 「B/やや高い」「C/普通」とされている項目がある一方、「環境マネジメント」の項目は、新大学発足に伴う環境マネジメント体制の再構築検討の見送りなどにより「E/低い」とされています。日本最大の公立大学法人となる新大学におかれましても、継続的に改善が可能となる環境マネジメント体制を構築され、さらなる充実した取り組みが推進されることを期待します。 2021年11月10日 地方独立行政法人 大阪府立環境農林水産総合研究所 理事⾧ 石井 実 59大阪府立大学環境報告書

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