大阪府立大学 環境報告書デジタルパンフレット
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「大阪府立大学」としては最後となる今回の環境報告書では、本学のこれまでの環境活動を振り返ります。 2009年度から2014年度の6年間、本学の学⾧を務められた奥野武俊先生にインタビューさせていただきました。 QQ.. 奥野先生が学⾧の頃、本学の環境の取り組みが盛んでしたが、その1つである 「府大環境デー」について教えてください。 府大環境デーは、2012年の世界環境デー (6月5日)に行った講義で、私が提案して生まれたイベントです。この講義で、世界環境デーは日本とセネガルが共同提案してできたことを知らない学生が多いことがわかり、その認知度を向上させるため学生たちに提案しました。学生たちは熱心に企画し、私はUNEP(国連環境開発計画)に本学の様子を知らせるニュースを送り、他大学に参加を呼び掛けました。学生と教職員が連携した結果、2013年度と2014年度に府大環境デーが実現し、本学と近畿圏の大学において環境活動を行う学生団体が活発に意見を交換し、交流を図る場となりました。 QQ.. 「「キキャャンンパパススビビオオトトーーププ」」がが生生ままれれたた経経緯緯やや狙狙いい、、効効果果ににつついいてておお聞聞かかせせくくだだささいい。。 ビオトープとはBBiioo ((いいののちち))とTTooppss ((場場所所))とい うギリシャ語を合わせた造語で、本来、生物群集の生 息空間を示す言葉です。しかし日本では、小さな池を利用して箱庭のような生態系のモデルを作ることを意味していることが多く、残念に思っていました。 そのような思いを抱いていた2007年頃、ごみなどが多くて汚れていた中百舌鳥キャンパスの府大池 (約8,700㎡)を整備しようという動きがありました。そこで、ただ見た目をきれいにするのではなく、府大池が自らの機能でその環境を整えられるような、自然の力を活かした整備を目指しました。また、これをきっかけに教員・職員・学生がそれぞれの立場からキャンパスの自然環境に向き合えるよう研究会を設置しました。名称を「キャンパスビオトープ研究会」とし、府大池を中心とした緑の多い中百舌鳥キャンパスに、多様な生物と人間が共生する空間~ビオトープ~を作ろうと呼びかけました。 府大池の整備は当初考えていた以上に難しかったのですが、結果としてキャンパスの環境について、多くの人の理解を深められたと感じています。 QQ.. 本本学学ははベベトトナナムムででもも環環境境活活動動をを行行っってていいまますすがが、、そそのの内内容容をを教教ええててくくだだささいい。。 本学とベトナムの関係を深めるため、2009年に始めたベトナム ・ハロン湾の環境改善プロジェクトは、私にとって印象深い事業でした。このようなプロジェクトを始めるに当たり必要な資金を得るため補助金を探すのですが、政府系の開発援助は昔から道路や橋など 「モノを作る」ことを主力にして行われてきました。~これまでの環境活動を振り返って~ 奥野 武俊先生 (元大阪府立大学学⾧) 府大環境デーの参加者一同 (2013年6月) キャンパスビオトープのコア 府大池 OPU University Social Responsibility Report12

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