平成30年度版(平成29年度報告)環境報告書
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1.全体評価 まず、学生の組織である「E~きゃんぱすの会」が中心となり、公立大学法人化後6冊目となる環境報告書を発行されたことに敬意を表します。 平成28年度版までと比べ、環境報告書の構成が大きく変わっており、学生の環境活動を冒頭にもってきたことで、読み物として入りやすくなりました。学生目線で作成されているということが強調され、親しみが増したという印象があります。 さらに第3章の表や図も見やすくなっている上、過年度の課題であった廃棄物排出量の定量把握も実施され、環境負荷の把握に進捗が見られました。中百舌鳥キャンパスの棟別電気使用量も示され、環境報告書作成の取り組みが着実に拡大していることが認められます。 貴学の環境理念に示されているとおり、環境人材の育成については、これまでにも様々なプログラムが実施されており、学生が豊かな経験を積むためのサポートがしっかりなされていると感じます。学内に留まらず、地域と関わり合いながら取り組まれているものも多く、社会への貢献度も大きいと思われます。平成28年4月には環境教育研究センターが新たに設立され、今後さらに、学生の環境について学ぶ機会、考える力を養える場が充実するものと期待しています。 2.今後の課題等 ○「エコ・サイエンス研究所」の閉所に伴う「キャンパス環境対策推進会議」の廃止、教職員の「環境推進員」の廃止、公募制とした学生の「環境推進員」への応募がなかった等、環境マネジメントが、「環境教育研究センター」設置という新体制となってから十分機能していないおそれがあります。体制の再構築を行っているとのことですが、トップマネジメントの下、より多くの学生、教職員が意識共有できる体制を確立していただきたいと思います。 ○他の大学では、環境マネジメントの内部監査に関する講座を開設し、実際にキャンパス内の環境監査を演習として実施し、単位を与える事例もあります。学生が定期的に入れ替わる「大学」の性格を考慮の上、継続的な人材育成及び活動レベルの維持がなされるシステムの構築をぜひともご検討ください。 ○省エネルギーに対する取り組み等は、これまでの啓発活動に加え、今後は現状や課題を学内で共有するための工夫も必要と考えます。年度ごとにまとめられた環境報告書も実態を知る上で貴重な素材となりますので、多くの目に触れるよう、機会を増やしていってください。引き続き、学生たちの柔軟な発想により、着実に成果に結びつく取り組みとなることを期待します。 平成29年12月25日 地方独立行政法人 大阪府立環境農林水産総合研究所 理事長 内山 哲也 外部評価 OPU University Social Responsibility Report52

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