平成28年度版(平成27年度報告)環境報告書
68/70

66 OPU University Social Responsibility Report 最初に、公立大学法人大阪府立大学の環境報告書(以下、「環境報告書」という)が学生主体で作成され、これを教職員がサポートするという非常にユニークかつ有意義なシステムで進められていること、さらにこうしたシステムをうまく使い質の高い環境報告書を作成していることに敬意を表します。記事の多くは学生による署名記事であり、記事に対する責任を明示していること自身もすばらしいことだと感じますが、その内容が学生らしい視点から自由に記載されており、名古屋大学をはじめ大学の環境報告書を作成している担当者に大きな示唆を与えるものと言えます。 個別には、記事の読みやすさについてさらに留意されていることを感じました。例えば、昨年度までの学長の「トップメッセージ」から「学長対談」という学生のインタビュー形式に変更され、親しみやすくなっただけでなく、学長の人となりまで表現できているのではないかと感心しました。また、昨年度に引き続き、「地域社会との連携」や「環境マインドの高い社会人を目指して」等の社会性の高いテーマについても、十分な紙面をさき、様々な活動を紹介していることは素晴らしいと感じます。 省エネルギー、地球温暖化防止、廃棄物削減等について豊富にわかりやすくデータを示していただいていますが、環境報告書中の「目標に対する自己評価」のページにも記載の通り、例えば廃棄物の発生量については、大学全体で集計が進んでいないことなどは今後の課題と考えます。大学の全体像をとらえる基礎的な環境関連データについては、整理して明示いただきたいと思います。 また、社会性に係る記事として、大学における教職員や学生の事故などのデータも開示すると良いのではないかと感じました。 平成28年8月10日に開催した「環境コミュニケーション」の意見交換の中では、環境報告書の認知度が必ずしも高くないとのことでしたが、学生主体で環境報告書を作成しているという特徴を生かし、認知度 の向上策も検討する段階ではないかと考えます。名古屋大学も学内の認知度が低い状態で推移しており、この点についての今後の進展をぜひ期待したいです。 最後になりましたが、環境報告書の作成のみならず、大学の環境マネジメント体制にも学生が主体的に参画していることに改めて敬意を表するとともに、今後も学生を中心に継続的にすばらしい環境報告書を作成していただきたいと思います。 平成28年9月15日 名古屋大学 環境安全衛生管理室 特任准教授 錦見 端 (名古屋大学環境報告書2016編集チーム) 国立大学法人名古屋大学 名古屋大学において開催された意見交換会 (平成28年8月10日) 写真提供:名古屋大学

元のページ 

page 68

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です