平成28年度版(平成27年度報告)環境報告書
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38 OPU University Social Responsibility Report 「環境報告書(平成27年度版)」では、中百舌鳥キャンパスは自治体が指定する大地震等の災害時に食料・生活物資や就寝場所を提供する「避難所」ではなく、大地震等で大規模な火災が発生した場合に、地域住民が熱波等から一時的に避難する「広域避難地」であることを紹介し、中百舌鳥キャンパスの備蓄食料について、危機管理の担当である千本さんと松永さんにお話を伺いました。ここでは、羽曳野キャンパスとりんくうキャンパスの備蓄食料について、お話を伺いました。 備蓄食料の現状 平成27年度末現在の羽曳野・りんくうキャンパスの備蓄食料の数を表4-1に示します。平成27年度から新たに備蓄食料としてビスコやライスクッキーが取り入れられました。これは、災害が発生したあとに歩いて帰宅する人が携帯しやすいようにとの配慮もあります。 水は500mlのペットボトルで両キャンパスとも約1,100本ずつ備蓄されています。水は不足しているように思えますが、既存の受水槽を有効に活用できれば水の確保は可能と思われます。 羽曳野・りんくうキャンパスにおける問題点 羽曳野キャンパスは耐震もしっかりしているため、地震に対しては比較的安全と言えますが、建物がつながっているので、火災が発生した時に燃え広がる可能性があります。 りんくうキャンパスは、大地震が起きた際、津波や液状化の影響を受ける可能性が高いと言われています。そのため、りんくうキャンパスでは、備蓄食料を5階の倉庫に保管していますが、南海トラフ巨大地震の場合は想定を超える津波被害も考えられますので今後一層の備えが必要になります。 災害時に個人に求められるもの 防災、減災等の災害対策を考える上で、「自助・共助・公助」という考え方があります。自助とは自分で自分を助けること、共助とはお互いに助け合うこと、公助とは行政による救助や支援のことです。その中で個人に求められる最も大切なものは自助です。自分で自分の安全や食料を確保することが必要です。そのためには、普段から災害に備え、イメージをしておくことが大切です。次に共助です。災害が発生した際、大学の教職員だけで食料の運搬や就寝場所の準備をするのは難しいです。少しでも作業をスムーズに行うために、学生の積極的な協力が必要になると思います。 表4-1 羽曳野・りんくうキャンパス内の備蓄食料 区 分 羽曳野 キャンパス りんくう キャンパス えいようかん 300食 300食 缶詰パン 1,350食 800食 アルファ米 2,000食 1,000食 ビスコ 360食 300食 ライスクッキー 384食 336食 担当:松田 茉夕、長尾 知香、河添 修平 (E~きゃんぱすの会) 災害が起きる前に~あるべき物と心~ 右 奥:千本 貢一さん(総務・施設課) 右手前:松永 泰幸さん( 同上 )

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