環境報告書2014年度
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大阪府立大学環境報告書 13学内のエネルギー効率化 の取り組み冬季暖房運転について(図1-9、1-10 ) 冬季の暖房の設定温度は、環境省や経済産業省等が呼びかけている室温20℃よりも低い19℃としています。平成23年度は19℃の割合が比較的多かったのですが、平成24、25年度には19℃の割合が少なくなり、20℃以上の割合が非常に多くなっています。年によって平均気温が上下する影響としても考えられますが、東日本大震災から時が経ち、省エネルギーの意識が薄れつつあるのかも知れません。夏季に平成24年度から中百舌鳥キャンパスにおいて始まったクールルームに引き続き、冬季にはウォームルームという部屋を設置し、昼休みの他の部屋の空調機の稼働時間を少なくする取り組みを実施しました。しかし、明確な効果は確認できず、学生ポータルや学内掲示板などによって学生に対する周知を徹底したものの、学生がその情報を生かし切れていないようです。大学の取り組み 学生のさらなる意識向上が必要不可欠であり、大学としては「環境推進員」の活用等により、意識啓発に努めることとしています。  21世紀科学研究機構エコ・サイエンス研究所では、キャンパスのエネルギー効率化を目指した研究として、空調機について、使用時間、使用温度などのモニタリングを行っています。これは、平成20年度から取り組み始め、今年度で5年目になりました。この研究を進めている工学研究科の横山良平教授にお話を伺いました。 現在主に1、2回生が講義のために使用するB3棟1~3階のほとんどすべての部屋を対象に、空調機の稼働状況を調査しています。夏季、冬季の空調機の設定温度を分析した結果、以下のことがわかりました。夏季冷房運転について(図1-7、1-8 ) 夏季の冷房の設定温度は、環境省や経済産業省等が呼びかけている室温28℃としていますが、ほとんどの部屋では設定温度より低い温度で運転されていました。また、平成24年度と比較すると、平成25年度は26~28℃の割合が減少した反面、24~25℃の割合が増加し、運転温度が全体的に低くなっています。先述のように省エネキャンペーンなどによる取り組みを継続的に続けているにも関わらず、実際に教室を使用する学生の意識が依然、変わっていないという結果になりました。   担当:日比芳昭

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