環境報告書2013
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大阪府立大学 環境報告書|13 キャンパスエネルギーの最適化を目指して 21世紀科学研究機構エコ・サイエンス研究所では、キャンパスのエネルギー効率化を目指した研究を進めています。これは平成20年度から取り組んでいるもので、中百舌鳥キャンパスのB3棟(教育棟)の空調機を対象として使用時間、使用温度等を把握しています。この研究を進めている工学研究科の横山良平先生にお話を伺いました。 研究概要と状況 平成24年度の結果から、以下のことがわかりました。 ・温度設定について(図7、8) 指定されている夏期の冷房モードの設定温度は28℃ですが、ほとんどの部屋では設定温度より低い温度で運転されていました。また、平成23年度のデータと比較すると、平成24年度は運転温度が全体的に低い温度になっていました。平成24年度は、先述のように省エネキャンペーンなどにより精力的に全学で取り組みましたが、顕著な省エネルギーの意識向上につながる結果を得ることはできませんでした。 ・クールルームについて 平成24年度から中百舌鳥キャンパスにおいてはクールルームが設置され、昼休みにできるだけこの部屋に集まって過ごし、他の部屋の空調機の稼働時間を少なくする取り組みが実施されました。 平成24年度のB3棟の空調機の稼働時間は、平成23年度と比べると減少していましたが、クールルームであったB3棟118号室の昼休みの稼働時間は目立って増加しておらず、他の教室の昼休みの稼働時間も目立って減少していませんでした。全体的に空調稼働時間が減少したのは良い傾向ですが、必ずしもクールルームに期待した効果を得ることができないという結果になりました。 公立大学法人としての取り組み これまでの研究では、空調の設定温度や使用時間の把握に留まっています。またクールルームは、学生が その情報を生かし切れていないと考えられます。今後は、意識調査の実施、データの「見える化」も含め、より効果的なPRを行い、学生の意識向上を目指します。 学内のエネルギー効率化に向けて コラム ~学生と協力した省エネ~ 平成24年度、夏期の省エネルギー対策として、E~きゃんぱすの会は大学と協力して省エネイベントやポスター、うちわ(製作枚数10,000枚)のデザイン制作を行いました。イベントは、奇術部とアカペラサークルONEBEENSの2クラブが盛り上げて、うちわを配って省エネを呼びかけました。ポスターは学内の様々な場所に貼られました。(松山圭希) 担当:日比芳昭 (工学部応用工学科) 図7 設定温度の頻度分布 (平成23年度7、8月) 図8 設定温度の頻度分布 (平成24年度7、8月)

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