平成24年度版 環境報告書
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616666666ら、様々な事業を行っています。こうした中、平成21年1月に堺市は政府から「環境モデル都市」として認定されました。環境モデル都市として、新しい環境教育と人材育成を進めていくために、堺市としては環境教育や研究活動が盛んな府大と連携したいという想いがありました。環境教育や環境改善研究の実践者である大塚耕司先生(エコ・サイエンス研究所長)に、堺エコロジー大学構想について、相談させていただいたところ、ちょうど同じタイミングで府大が「環境学」を開始するという構想を知り、お互いの目標を共有し、協働していくことになりました。 学生:堺エコロジー大学の目的と、2011年度の主眼はどこにあるのか、教えていただけますか?:堺市が現在行っている環境教育事業は段階的な取り組みです。まずは環境に対して興味・関心のない人に意識を持ってもらう、そして次のステップとして専門的知識をつける、といった人材育成のプログラムを計画しています。それを経て、育成された人材が自主的に市民を対象に環境講座などを開いてもらえるようになるのが理想です。 2011年度からは「専門コース」を新設し、市民意識の向上から人材育成を主軸にした事業展開を進めています。 学生: 堺エコロジー大学と府立大学で、「環境学」以外にどのような連携の形をお考えでしょうか? 「市民、NPO、企業、学校・大学、行政など、堺のまちを構成している様々な人々、団体が、環境に関する知識、経験などを活かし、『大学』と称した仕組みのなかで、様々な場所をキャンパスとして講座やシンポジウム、フィールド学習等を幅広く展開していく、環境教育・環境学習事業」です。 縦軸に社会学・経済学等の各分野の専門性、横軸に環境・持続可能性についての知識と俯瞰力、それらの双方を結合した「T字型」もしくは「π字型」の素養を有する人材、すなわち環境人材を育成し、行政、企業等における環境部局に限らず、あらゆる部局、分野で活躍することを期待して開発された教育プログラムです。 大阪府立大学と堺エコロジー大学の連携事業の現状と展望について、堺市の辻尾さん、野田さんにお話を伺います。 学生: 環境教育事業として「堺エコロジー大学」を構想なさったとき、大阪府立大学との連携を最初から念頭に置かれていたのでしょうか? 堺市と府大とは、「包括連携協定」を結び、文化、産業、研究など幅広い分野で相互に協力し合いなが

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