平成24年度版 環境報告書
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39393939393393 かねてより、中百舌鳥キャンパスについては、以下の長所と短所の所在が指摘されてきました。 どのようにしたら、長所を生かし短所を改善して、より魅力的なキャンパスを作れるだろうか。2010年には、その問いに答えるべく、教職員を中心に、学内の有識者数名で中百舌鳥キャンパスグランドデザイン検討会が設置されました。そしてさまざまな専門分野や経験、キャンパスへの思い入れなどを語り合いながら、「大阪府立大学中百舌鳥キャンパスグランドデザイン構想――キャンパス・イメージアップ作戦――」がまとめられました。 2010年度、2011年度には、作成されたキャンパスグランドデザイン構想に基づいて、中百舌鳥キャンパス内の整備が行われました。主に、キャンパスのメインストリートとなる白鷺門通りをはじめ、府大池周辺や公道に面したエリアが整備されました。 府大の象徴である府大池の風景の変遷を時系列順に写真で振り返ってみましょう!学生参加のキャンパス整備を! 現在、このキャンパスグランドデザインに基づいて、施設室や学生課、また学生自治会をはじめとしたいくつかの学生団体で構成される「円卓会議」において、学生と教職員間の整備計画・イメージの共有や意見交換が行われています。しかし、このような場も十分に機能しているとは言えません。 自分たちのキャンパス・ビオトープを学生と教職員が協力して作り上げていくために、これからは、この円卓会議をより活発に、学生と職員の意見を集約する場にしていくことが大切でしょう。 例えば、学生自治会の協力を得て、整備計画・イメージを学生に広く伝え、また会議前に学生同士で十分議論する場を持つ円卓会議に臨むなど、それぞれの意見が反 石井実教授や、平井規央助教たちが目指してきたビオトープとしてのキャンパスづくりは、大学の中でどのように行われてきたのでしょうか。確かに中百舌鳥キャンパスは、豊かな自然を誇っています。また、その特徴から、キャンパス全体が周辺地域のコア・ビオトープの役割も担っています。いわば地域社会の中で緑を保全する重要な拠点になっているのです。 ひるがえってキャンパス内を利用者の視点でもう一度見渡せば、施設や道路の老朽化により、早急に学内整備を進める必要も感じます。その際に、単に景観や利便性を追求したような整備では、中百舌鳥キャンパスの自然環境やこれまで周辺地域で育まれてきた生物の生息環境を生かすどころか、破壊することにもなりかねません。 また、ユニバーサルデザインの導入など、福祉の視点も必要となります。このようなさまざまな視点から、地域社会とお互いに協力しながら、このキャンパスの豊かな自然を、どのように守り、育てることができるか、大学全体で取り組むことが求められます。これまで「キャンパスグランドデザイン」として進められてきたキャンパス整備を振り返りながら、あらためて、私たち学生の視点から、どのようなキャンパスづくりが求められているのか、考えてみたいと思います。中百舌鳥キャンパスの特徴

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