大阪府立大学 ロールモデル集
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研究概要物質をナノメートルスケールにすることで発現する特異な性質に着目した研究を進めています。複数の異なるナノ材料を組み合わせることで、多様な機能の創出が期待できます。以下に具体的な研究テーマの例を示します。●テーマ1「界面積み木細工によるナノシートの創製」ナノメートルスケールの厚みを有する2次元物質(ナノシート)は、究極に薄い機能材料として注目されています。有機-無機複合材料のひとつである金属錯体は、金属が持つ電子状態の多様性と有機化合物のすぐれた設計性が相乗的に組み合わされることにより、新規な物性・機能創出が実現可能です。この金属錯体を基盤材料として電気的性質の異なるナノシート(金属、半導体)や、分離・透過膜として利用可能な多孔性ナノシートを創製します。●テーマ2「ナノヘテロジャンクション分子膜の創製」有機材料からなる太陽電池は軽量で曲げられるなどの特徴が牧浦 理恵Rie Makiura工学研究科 物質・化学系専攻工学域 物質化学系学類 准教授博士(理学)Profile2000年▶筑波大学 第一学群 自然学類 卒業2002年▶筑波大学 大学院数理物質科学研究科 物質創成先端科学専攻 修了2002〜2007年▶セイコーエプソン株式会社 テクノロジープラットフォーム研究所2007〜2010年▶九州大学大学院理学研究院特任助教2010〜2015年▶大阪府立大学 21世紀科学研究機構 ナノ科学・材料研究センター 特別講師(テニュアトラック講師)2012〜2016年▶科学技術振興機構 さきがけ研究者(兼任)2015年〜▶大阪府立大学 大学院工学研究科 物質・化学系専攻 マテリアル工学分野 准教授(現職)【主要業績】2014年▶平成26年度 科学技術分野の文部科学大臣表彰 若手科学者賞2014年▶平成25年度 女性化学者奨励賞、日本化学会2017年度の研究室のメンバー指導学生が国際学会で優秀発表賞を受賞現在3歳の娘がおり、休日は家族との時間を大切にしています。最近、ごっこ遊びが大好きで、本やテレビのキャラクターになることを要求されます。私はものまねが好きなので(ドラえもんとアンパンマンにでてくるキャラクターが得意)、真似をしているキャラクターを名前を言わずと娘が当ててくれると、とてもうれしくなります。また、アニメのキャラクターや現実の人・動物などを組み合わせて、架空の話をつくるのもブームで、夜寝る前の日課になっています。研究は想像力と創造力が大切!少しは想像力が鍛えられているかな!?界面積み木細工によるナノシート創製に関して、2010年に材料関連の学術誌で最も影響力の高いNature Materials誌に掲載された論文は、これまでに300回以上引用されるほか、2014年にChemPlusChem誌に発表した論文は、2014,2015,2016年度の3年連続で最多アクセス論文になるなど、世界で注目を集める研究をされています。また、2015年には日本の科学技術発展への貢献が期待できる女性研究者を支援する目的で設立された「資生堂 女性研究者サイエンスグラント」を受賞。研究も子育ても全力で楽しみながら奮闘されています。休日の過ごし方この先生のここが!すごい8

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