府大支援センター_ロールモデル集-2
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大阪府立大学 理事・副学長地域連携研究機構長21世紀科学研究機構長安保 正一Profile大阪府立大学大学院工学研究科博士課程修了(工学博士)(1975年)。大阪府立大学工学部助手(応用化学科)(1975年)、同講師、助教授を経て、教授(1990年)、工学研究科長(工学部長)(2007 ‒2009年)。この間、パリ第6大学、トリノ大学、東京大学、大阪大学等28大学・研究機関の客員教授、非常勤講師。大阪府立大学 理事・副学長(2009年‒現在)、兼務として、21世紀科学研究機構長(2009‒現在)、学術情報センター長(2009 ‒2011年)、地域連携研究機構長(2010‒現在)。専門は光化学、触媒化学、光触媒。国際専門誌、Res.Chem.Intermed.,Chief Editor (Springer, USA)、日本学術会議連携会員、欧州学士院外国人会員。女性研究者支援事業の成果に期待 本学の「元気!活き生き女性研究者・公立大学モデル」は、理系女性研究者および女子大学院生の増加を目標に、平成22年度科学技術振興調整費(平成22-24年度、現在は科学技術人材育成費)に採択され、女性研究者支援センター(センター長 田間泰子 教授)を中心に、様々な活動に取り組んでおります。 2010年4月22日、プレゼン用の資料を徹夜して読み込み、正木理事や田間教授らとともに文部科学省のヒアリングに臨んだ時のことを思い出します。府大プラスワン方式による女性研究者の増加などまだ不十分な点もありますが、理系女性研究者支援を本学の事業として位置づけ、学内での推進体制の整備をはじめ、シンポジウムやセミナーの開催、学内保育園「つばさ保育園」の開設、また、育児期間中の研究支援などを行ってきました。また、理系を志す女性を増やすために、小・中・高校生に科学の楽しさを伝える理系女子大学院生チームIRISの組織化と活動、理系女子大学院生が国際会議等で発表する際の渡航費支援なども継続的に行っております。これらの活動を通して、本学のミッション達成に向け着実に前進していることを実感しております。 私自身の経験として、1985年よりほぼ毎夏、パリ第6大学を中心とした欧州諸国の大学での共同研究に参加する機会をいただき、様々な研究室に滞在いたしましたが、ヨーロッパでは当時でも既に、理系研究者の半数を女性が占め、当初はカルチャーショックを受けたものです。内閣府の資料にもあるとおり、我が国での理系女性研究者の比率は、今なお極めて低いのが現状です。本学においては、女性研究者の比率は他大学に比して、決して劣っているわけではありませんが、私も所属しておりました理系研究科に関しては、残念ながら、未だ極めて低い状態にあります。教育・研究の多様性、また、昨今の異業種での女性の目覚しい活躍を鑑みれば、理系女性研究者、女子大学院生の増加、更にはキャリア継続のための支援を推進することは、本学の発展にとって、重要かつ不可欠なことは言うまでもありません。 本学の「元気!活き生き女性研究者・公立大学モデル」事業が、大学のロールモデルとして、ますます発展・進化して行くことを期待しております。今後は、子育て支援の更なる充実や柔軟な勤務体制の構築にも目を向けねばならないと思います。最終的には、男女、既婚・未婚、子の有無を問わず、本学の女性研究者・女子大学院生が生活と仕事のバランスを取りながら、イキイキと研究ができ、優れた成果を上げていただけるよう、切に願っております。理事ごあいさつ3

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