IRIS活動報告2012学生版
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7獣医師になる、という長年の夢は、昨年叶えることができました。もともとは、人間に捨てられてしまう犬や猫が沢山いるという現実や、動物福祉・愛護について小学生の時に知って、大好きな動物の命を救うための力になりたいという思いから、臨床獣医師を目指していました。この思いは、今の自分の原点なので、獣医師として働いていく上で、ずっと忘れずにいたいです。小学生の頃からずっと思い描いていた、“治療をして命を救う”というものとは違った手段ではありますが、今学んでいる病理学を基盤にして、多くの人や動物の病気の診断や治療に結びつくような基礎研究を行い、生命科学分野に貢献できるような研究者を目指したいと思っています。また、保育士である母親の影響もあり、獣医師という立場から子どもの教育にも関わりたいともずっと思っていたので、いつかはその分野で、母親と一緒に仕事をするのも1つの夢です。学生時代について将来の夢・目標IRISの感想私の場合、病理学に興味を持ち、何気なく今の研究テーマを選んで、尊敬する先生に出会えて…など、様々なことがきっかけとなって、本当にやりたいことを見つけることができました。将来の自分を決めるきっかけは、色々なところに転がっているんだと思います。後輩へのメッセージ新規ミエリン異常ミュータントの病理発生の解析を行っています。2004年3月私立滝高等学校 普通科卒業2011年3月大阪府立大学 生命環境科学部 獣医学科卒業▪田中 美有 TANAKA MIYUU生命環境科学研究科 獣医学専攻 動物構造機能学分野博士課程1年小さい頃から動物が大好きだったのですが、盲導犬の訓練士に憧れて動物に関わる仕事に関心を持ち、やがて、動物の命を救えるようになりたいと思うようになりました。中学生の時、絶対に臨床獣医師になると決心したので、高校の文理選択では迷わず理系を選択し、大学受験も獣医学科だけに絞りました。大学入学後は、授業・実習と部活の合間の時間を見つけては、動物保護施設や動物病院などの見学に行き、“獣医師になれたら何がしたいか”を考えながら過ごしていました。研究室配属では、最も魅力を感じた分野であった“獣医病理学”を学べる研究室を選択しました。“なぜ、どんなメカニズムで病気になるのか”を考えながら研究を行ううちに、基礎研究の大切さを実感し、その面白さにもはまっていきました。また、病理学をさらに深く学び、それを活かして獣医師として貢献したいとも思い始め、悩んだ末に、大学院進学を決めました。現在はとても恵まれた環境の中、学生同士や先生も交えて、症例について意見交換をしたり、研究の合間には、研究室のメンバーでお菓子を囲んでわいわいしたりと、onとoffの切り替えをしっかりしながら、楽しく充実した日々を過ごしています。活動に参加して、生徒たちと交流をする度に、わくわくした気持ちになれました。また、自分と同じような気持ちを持った仲間ができて心強かったですし、他分野の院生とコミュニケーションをとれるようになったことは、本当に良い刺激になりました。

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