元気!活き生き 大坂府立大学ロールモデル集
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女性の活躍は多様性の高い環境を作る 大阪府立大学が取り組んでいる、「元気!活き生き女性研究者・公立大学モデル」のプログラムは、文部科学省から科学技術人材育成費として支援を受けて行っているものです。平成22年度に、本学が全国の公立大学の第一号として文部科学省に採択され、全学でこの課題に取り組む体制を作りました。平成23年度は2年目となり、その成果が少しずつ見えるようになってきました。このたび、これから研究者を目指す女子学生の夢を育み、励ますためには、いわゆるロールモデル(お手本)を示して、将来の姿を具体的にイメージできるようにすることが大切と考え、この冊子をつくることにしました。 大学は、新しい研究成果を社会に提供し、地域の産業や文化を創造する役目を担っていますので、知的活動が活発に行われます。学問によって新しいものをつくり出すためには多様性の高い環境が必要ですが、その教育研究活動に女性研究者が参画することによって、これが促進されます。それは、女性の持っている発想の豊かさや新鮮な生活感覚などが、多様性を高めるからです。大阪府立大学では「多様な人材活用推進の基本方針」を掲げ、世界に翔く学生を育てて、その結果として地域の信頼を得ることを目標にしていますが、そのためには、女性研究者を育てることが大切だと考えています。 平成23年は、100年前にノーベル化学賞を受賞したマリー・キューリー夫人を記念して、世界化学年と呼ばれました。彼女は、当時の社会では考えられないような活躍をして、多くの女性に夢を与えましたが、それはあくまで特別な事でした。しかしながら、女性が活躍できる場は大きく開かれるようになり、彼女の時代とは異なっています。日本は女性研究者を支援し、また育てるための政策を立てて取り組んでいますし、世界をみれば既に多くの女性研究者が素晴らしい活躍をしています。確かに昔は、限られた特別の人だけのものでしたが、今は違うのです。少し勇気を出して踏み出し、自分の希望を実現するために、高みを目指して行動するならば、その夢が実現できる時代です。このロールモデル集によって、皆さんの夢を支援したいと思います。 夢を追いかけ、研究者を目指す皆さんに、キューリー夫人が学生によく言った「あなたの夢と希望を天の星につなげ」という言葉を贈ります。理事長ごあいさつ3

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