生命環境科学域 理学類/大学院理学研究科 2019
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08Department of Mathematical Sciencesおもな授業の概要代数学/幾何学/解析学 演習体とガロア理論情報理論暗号理論符号理論多様体論ホモロジー論数理論理学ルベーグ積分論関数解析学微分方程式論データ解析数理ファイナンス保険数理卒業研究数理科学演習現在、広く普及している右図のような2次元コードは、1次元コードとして先に普及したバーコードよりも遙かに多くの情報をより少ない面積で記録することができます。また、バーコードでは誤り検出しかできないのに対して、2次元コードは、1980年に音楽CDのために標準化されたリード・ソロモン符号を用いた誤り訂正機能を持っています。そのような誤り訂正符号を構成する代数的な理論や、誤り訂正の仕組みなどについて学びます。幾何学は「三角形の合同」や「円周角」など、直線や円で作られる図形の性質を調べる学問と一般に考えられていますが、「位相幾何学」という幾何学の分野では、球面やドーナツ面などの2次元の図形を含む、より高次元の図形(空間)を研究します。「ホモロジー」とは、位相幾何学における数学的な道具で、空間に対してアーベル群と呼ばれる足し算が定義された集合を対応させます。これによって目に見えない高次元の図形の性質を調べる方法を学びます。自然現象や社会現象における変化や変動の基本的なメカニズムは、微分方程式を用いて表されます。その微分方程式を解くことで変化の全体像を把握することができます。例えば、遠い惑星に宇宙探査機を飛ばせるのも、背景にある微分方程式の解析を通して、起こり得る事態を精密に予測できるからです。授業では、常微分方程式と偏微分方程式の基礎理論について解法を中心に学習します。講義で教員の話を聴くだけでは不十分です。関連する演習問題を解き、参考文献を読んで理解を深めましょう。問題の解答や調べた結果は、クラスで報告します。問題意識を高め、コミュニケーションの鍛錬にもなる演習の履修は、とても大切です。

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